当院のご紹介

TOP > フィリピン歯科ボランティア

歯科ボランティア、行って来ました!

2011年2月9日から2月13日まで、4泊5日の日程でフィリピンにて行なわれた歯科ボランティア活動に参加してきました。

なぜ?参加の動機

参加の動機は今から約6年前、東京医科歯科大学の研修医だった時にインドネシアのスマトラ沖地震が発生し、歯科医師として現地に行って災害援助するチャンスがあったのですが、当時は今のような金銭的に恵まれた研修医制度はなく、昼は研修医、夜はアルバイトドクターとして働いてもなおギリギリの生活だったので、断念せざるを得なかったという過去の後悔があったからです。
その後も勤務医の時は休みが取れず、歯科医院開業後は借入金(開業資金)の返済などがあり、なかなか参加できなかったのですが、子供も生まれて今後子育てをしていく上で、困っている人に親切にしたり、助けたり、他人を支援することの大切さを親が身をもって行動で示し、その背中をみて育ってほしいと思ったこともあり、おかげ様でようやく参加することができました。

エピソード1~旅立ち

今回の活動場所はフィリピンのセブ島というところでした。
はじめセブ島と聞いた時、約4年前に妻と観光旅行で行ったことがあったので、いわゆるリゾート地のイメージがありましたが、実際現地の患者さんと接するとやはり日本とは比較にならない途上国の生活環境で、生活背景が口腔内にもあらわれていました。

まず出発の早朝、宇都宮の天気は…雪。年に2,3日しか降らないのに、まさかの雪。
それでも既に予約してあるマロニエ号(成田空港までの高速バス)に乗る為にバス停まであせりつつもゆっくり運転し、なんとか無事バスに乗ることができました。

エピソード1~旅立ち


エピソード1~旅立ち3時間後空港に到着し、まもなく団体待合室に移動しました。
そこで団結式とメンバー紹介があり、ボランティアのメンバーは総勢約50名で歯科医師、歯科衛生士以外に大学生や一般の方も参加されていました。


さらに現地ではセブ歯科医師会のフィリピン人ドクター、日本人の青年海外協力隊の方々も協力してくれていました。
特に道中親しくさせていただいたメンバーは20代の若い方が多く、若いうちからこのような取り組みをされていることに感心しました。



4泊5日の日程のうち、初日と最終日は自宅から成田空港までの高速バスと飛行機移動(自宅から片道約8時間)のみのため、実質3日だったのですが、診療は2日行ない、残り1日は現地の里子の子供たちと触れ合うイベントに参加しました。

エピソード2~現地での診療

エピソード2~現地での診療 診療日は朝6時起床、7時半にテヘロ小学校に車(バン)で移動、準備をして、9時から診療開始、問診部門、予防部門、外科部門、充填(むし歯治療)部門、歯周部門、消毒部門などの部門にわかれ、それぞれが担当の配置につき、順次診療し、午後3時に終了という形を2日間行ないました。


移動中に感じたことは車のクラクションを頻繁に鳴らすことと、信号のない交差点が多く、曲がる時は直進車にゆっくり接近していって相手が減速したらなんとなく雰囲気で曲がっていくような交通事情でした。



診療の方は、私は診療1日目が充填(むし歯治療)部門、診療2日目は抜歯部門担当でした。


天気に恵まれて診療中は2日ともずっと晴れで、外の気温は30度位、診療場所(教室内)はそれ以上にムシムシして汗だくになりながらの診療でした。


現地のフィリピン人歯科医師とペアを組み、交代で診療、私の拙い英語が通じないときは現地語(セブアノ語)で通訳を常時やってもらう形で行ないました。

PASTA~診療1日目

診療1日目の充填(むし歯治療)担当でした。現地語でPASTAといいます。

治療道具は日本の往診(訪問歯科診療)で使うような持ち運び可能な、小さいスーツケース位の大きさのセットが一応あるのですが、当然日本のリクライニングチェアのような設備はなく、治療台はよくビーチに置いてあるサマーベット、照明は懐中電灯で照らす、という限られた材料と道具を駆使して行ないました。

PASTA~診療1日目

IBOT~診療2日目

IBOT~診療2日目 診療2日目の担当の抜歯部門(現地語でIBOT)はもっとシンプルに、患者さんにはちょっと首あてがついた普通の椅子に座ってもらい、術者は立って治療を行ないました。

根っこだけ残った歯を抜くことが多かったのと、子供の乳歯の抜歯が多かったので、特定の抜歯器具(小さめのもの)が足りなくなることがありましたが、ここもなんとかうまくやりくりしていきました。

今までの人生で1日にこんなに多くの歯を抜いたことがない位ずっと抜歯し続け、しかも普段とは違う立ち姿勢で行なわざるを得なかったので、かなり腕と腰にきました。

それ以外にも時間を見つけて歯周部門や予防部門を見学しました。 患者さんは2日間で総勢約1800名で過去最高とのことでした。

IBOT~診療2日目

スラム街

スラム街 診療2日目の休憩時間にスラム街の中を見てきました。財布や時計など貴重品は全て外し、現地の方の案内のもと散策しました。 スラム街の中は細かい住所などはないそうです。

実際見て感じたことは、日本も格差社会と言われていますがここには半端ない超格差社会がありました。

例えば日本では生まれや育ちがよくなかったとしても、鉛筆1本買えないことはなく、なんとか受験をして大学さえ出れば、成り上がって将来見返すチャンスがあると思います。

しかしここスラムでは生まれた瞬間にほぼ人生が決まっていて、それを覆していくのはとてもとても難しいのではないかと思います。

新生児の死亡率も高く、またそのお葬式をする費用もないことが多いそうです。写真では伝えきれませんが、においもかなり強烈で、色々と考えさせられる複雑な思いでした。

里親里子交流会

4日目は現地の里子の子供たちと触れ合うイベントに参加しました。 これは、子供たちがこの日のために練習したダンスや歌を披露し、 その後一緒に食事をして遊ぶというもので、子供たちとの交流は とても心温まるものでした。

里親里子交流会

Are you pure Japanese?~フィリピンとのハーフじゃないの?

現地の人に一番多く聞かれたことが「あなた純日本人?本当?フィリピンとのハーフじゃなくて?」でした。
フィリピン人としてならイケメンだそうです(笑)

それ以外の現地での生活では言葉(英語)が通じないときはちょっと不便でしたが、他に特別に困ることもなく、しいていうなら最終日の飛行機移動が朝4時半起床だったのでほぼ仮眠状態だったことがかなり大変でした。

終わりに

今回このような貴重な経験の場を提供していただいた海外歯科ボランティア団体KADVOの皆様、そしていつもみろ歯科に来院していただいている患者様、一緒に働いて院長を理解しついてきてくれるスタッフのみんな、支えてくれる妻に深く感謝しています。

ありがとうございました。