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ハーバード大学研修レポート

2017年2月1日~6日の日程で、アメリカ・ボストンにあるハーバード大学にて、ハーバード大学歯学部卒後研修へ参加してきました。

ボストンは人口約65万人で平均年齢は31.7歳、35の大学があり15万2000人の学生が学んでいて、中でもハーバード大学はアメリカ最古の大学で伝統も教育水準も合衆国最高峰ということでした。

2月のボストンはとても寒く、最高気温0度、最低気温-10度の日もあり、今回の滞在中は幸い天気に恵まれ雪は降りませんでしたが、所々道が凍っているところもあり、昼でも日が差しても外は寒かったです。

1日目(Wednesday,Feburary 1)

6日間の日程ですが、1日目は移動日です。
宇都宮から成田まで車で約2時間、その後JALの直行便で飛行時間が約12時間(2/1の午後6時30分に成田空港を出発し、ローガン国際空港に2/1の午後5時15分に到着、日本との時差は-14時間)、ローガン空港からホテル(ハーバードスクエアホテル)までタクシーで約20分、計約14時間半超の長旅でした。

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ハーバード大学研修レポート ハーバードスクエアホテル

到着後、この日は移動疲れのため、ガイドブックに載っていて、ホテルから歩いていけるメキシカン料理を食べ、

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海外に行った時は恒例としている、物価を肌で感じるためにスターバックスに寄って、就寝。
ラテ(トール)3.25ドル=約360円でした。

2日目(Thursday,Feburary 2)

ハーバード大学研修レポート 円柱が美しいロジャーズビルディング(MIT東キャンパス)

今回も研修スケジュールが朝8時集合~びっしり組み込まれているため、観光の時間はほぼ無い、ということで時差ボケ解消効果も期待して海外に行った時は恒例としている、朝ジョグへ。

朝6時にホテルを出発し、3km先のマサチューセッツ工科大学(MIT)まで往復6kmジョギング。

ハーバード大学研修レポート ストラットン学生センター(MIT西キャンパス)

ハーバード大学研修レポート エーロ・サーリネンだがデザインしたクレスギー・オーディトリアム(講堂)

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ジョギング中見かけた街の歯科医院

その後着替えて、セブ医科大学客員講師取得プログラムで一緒だった先生達と合流して、ハーバード大学歯学部へ移動。

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プログラムや講義のスライド、授業は全て英語(同時通訳あり)です。
演題はMultidiscilinary Appoaches in Advanced Dentistryということで内容は多岐に渡るのですが、この日の講義は、

ハーバード大学研修レポート 歯周病治療とインプラント治療への歯科用レーザーについて(Dr.Kim)

ハーバード大学研修レポート 成功する歯内治療ついて(Dr.Lin)

ハーバード大学研修レポート 歯列矯正治療インビザラインについて(Dr.Masoud)

ハーバード大学研修レポート 本とアメリカの歯科の違い(Dr.Nagai)

でした。
内容の詳細は省きますが、Dr.Linは台湾、Dr.Masoudはサウジアラビア出身で、さすがハーバード大学はワールドワイドだと思いました。

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昼食は校内の学食(Sebastian'sCafe)

講義終了後、メインキャンパスへバスで移動。

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キャンパス内
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キャンパス入口 映画ハリーポッターの参考になったらしいメモリアルホール

ハーバード大学研修レポート ジョン・ハーバードの銅像

ハーバード大学研修レポート 靴をなでると幸運が訪れる、らしい(笑)

ハーバード大学研修レポート サイエンスセンター

ハーバード大学研修レポート よくみかけたリス

ハーバード大学研修レポート 帰りにハーバードコープ(生協)に寄ってホテルに帰りました。

夕飯はこの日もガイドブックに載っていたホテル近くのリーガルシーフード・チャールズスクエアというお店へ。ボストン名物のクラムチャウダーとロブスターを食べ、就寝。

3日目(Friday,Feburary 3)

この日も朝ジョグへ。朝6時にホテルを出発し、敷地が広いので昨日まわりきれなかったマサチューセッツ工科大学(MIT)まで再び往復6kmジョギング。

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チャールズ川 MITを象徴するマクローリンビル MIT博物館

ハーバード大学研修レポート ヘンリー・ムーア作「衣装をまとって横たわる3つに分かれた人体」

ハーバード大学研修レポート 街の歯科医院

昨日同様ハーバード大学歯学部に移動。
この日の講義は、

ハーバード大学研修レポート 補綴治療における咬合再構成について(Dr.Lee)

ハーバード大学研修レポート オーラルヘルスとエコノミックの関連性(Dr.Elani)

ハーバード大学研修レポート CADCAMを使った総義歯について(Dr.Grieco) 

ハーバード大学研修レポート 審美歯科技工について(RDT,Yoshida)

プラス、ケースディスカッション(Dr.DaSilva)、でした。この日もDr.Elaniはサウジアラビア出身(しかも2児の母)、RDTは歯科技工士の先生でここは日本語の講義でした。

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ハーバード大学研修レポート 昼は昨日と同じ学食で

その後ダウンタウンに移動し、ボストンハーバードクラブにてサーティケート授与式&ディナー。

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4日目(Saturday,Feburary 4)

ハーバード大学研修レポート この日は明日(帰国日)の早朝にフリーダムトレイルという、歩いて巡る観光をして そのまま昼の飛行機で帰国という計画を立てたため、朝ジョグは休み、朝はロビーでゆっくり。

この日の講義は、

ハーバード大学研修レポート インプラント治療におけるデジタルプランニングとガイデッドサージェリーについて(Dr.Rousson) 

ハーバード大学研修レポート 臨床における歯科用コーンビームCTについて(Dr.Friedland)

ハーバード大学研修レポート 歯のホワイトニング実習(Dr.Nagai)

ハーバード大学研修レポート 組織再生についての臨床と研究(Dr.Kihara,Drs.Nagai,Sugawara)

でした。
Dr.Friedlandは南アフリカ出身でアメリカの弁護士資格を持つ歯科医師でした。

歯のホワイトニング実習では当院でも使用しているウルトラデント社のオパールエッセンスシリーズの、日本では販売されていない高濃度(40%)のものを実際に自分の歯に使用して体験しました。

講義終了後、医学部歯学部の見学へ。※大学病院は土曜日診療していないので、誰もいません。

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受付
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待合室
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通路の展示(歴史的な治療器具)
通路
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医学部歯学部の学生は一緒に4つのソサイエティに分かれ、チームになって過ごすそうです。ハリーポッターの寮のようでした。

その後観光地のクインシーマーケットで夕飯(日本食)を食べて、就寝。

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5日目(Sunday,Feburary 5)

ハーバード大学研修レポート この日は朝6時に起きタクシーでボストンコモンへ。
そこからアメリカ建国ゆかりの史跡を巡る全長2.5マイル(4km)のフリーダムトレイルへ。

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ボストンコモン この赤い道を辿って行きます マサチューセッツ州議事堂 パーク通り教会
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グラナリー墓地 キングスチャペル ベンジャミン・フランク像 オールドコーナー書店
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オールドサウス集会場 旧州議事堂 ボストン虐殺地跡 ファニュエルホール
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ポール・リビアの家 オールドノース教会 コップスヒル墓地 1時間程歩き、シメはマクドナルドで

その後空港へ。
昨夜ホテルのフロントで空港に行く大型のタクシーを予約したはずが普通のタクシーが来てしまい、追加で1台手配してもらって結構待つという軽いトラブルがありましたが、飛行機のチェックインには間に合い、JALの直行便で飛行時間が約12時間(2/5昼の0時40分にローガン空港を出発し成田空港に2/6の午後4時25分に到着)、成田から車で2時間、計14時間の旅を終え無事宇都宮に帰宅しました。

まとめ

世界中の頭脳が集まってくるハーバード大学での講義、実習、ディスカッションを通して日々の診療を世界水準で行うための包括的な考え方を学ぶことができました。

国によって社会的風潮や価値観は違いますが、アメリカでは歯科医師はステータスも給与も高く人気があり、常になりたい職業のトップ3に入っています。

ただしアメリカで歯科医師になるのはの大変で学力と時間とお金が必要です。
日本は高校卒業後、大学受験で歯学部に合格して、その後6年かけて卒業、国家試験合格後、歯科医師になれます。

アメリカの歯学部は高校卒業後、まず4年生大学を良い成績で卒業し、テストや面接を経て歯学部に入学でき、それから4年間歯学部で勉強し、国家試験合格後、別途実技試験もパスし、合計8年かけて歯科医師になれます。

専門医になるためには科目によってさらに3~6年の研鑽が必要です。
そして日本とアメリカの歯科医療に対する考え方は、主に保険でカバーされる費用負担の観点から異なる点があります。そのため治療方針の考え方の違いもあります。

ざっくりですがアメリカでは予防は保険でカバーされるので基本的に無料、治療や被せ物等はカバーされないので20~30万円かかります。

日本は多くの治療が保険でカバーされるので大体の治療費は2~3000円位(3割負担の方が受付で支払う金額)になることが多いような気がします。

イメージとして「無料で予防できたのにそれをやらなかった結果歯が悪くなったならそれは自己責任でよろしく、そのツケで治療費も高くつくけどそれは国とかのせいじゃないからね」的な感じで、その考え方はアメリカらしくて、日本のイメージは「今のシステム(国民皆保険制度)作ったの50年位前で、当時のむし歯の洪水時代では最強のシステムだったけど、その時予防なんて概念はなかったから制度上今もほぼないまま、良くも悪くも現状維持で。」

この考え方の差が日本とアメリカの歯科医師の人気やステータスの違い、そして治療方針や治療時間の違いになると思います。

もちろん世界の医療界を牽引しているのはアメリカで、研究・開発などは世界中の頭脳が集まるハーバード大学をはじめとしたアメリカに優る国はないと思います。

こう見るとなんとなくアメリカの方がよさそうな気がしないでもないですが、日本とアメリカのいわゆる一般的な歯科医師の技術を比較した場合、これは個人的見解ですが、アメリカより日本の方が上なのでは?と思います。

それはアメリカでは1人の患者さんの1回の治療にじっくり時間をかけてもその分費用をチャージできるので経営的に成り立つのに対し、日本はある程度の人数の患者さんを診察しないと経営的に成り立たないシステムなので、必然的に日本で診療している方が多くの症例に携わることになります。

そして自論ですが、歯科に限らず何事も、特に若い時ほどたくさんの経験を積み、時には失敗から学ぶことで、より早く成長し1人前になっていくものだと思います。
となると、アメリカではゆっくり丁寧な治療はできても日本に比べて症例数が少なくなるため、結果的に一般的な歯科医師の技術は日本の方が上なのでは?と思うわけです。

また日本では例えば歯周病専門医資格を持っていてもおそらく患者さん側からすれば歯科医師は歯科医師で大差ない、違いがよくわからないしあまり気にしないというか、ホームページに書いてあっても「ふーん」みたいな、よっぽど何か特別な理由がなければわざわざそれを最重要視して遠くの歯科医院まで通わない、それよりも自分にとって通いやすい歯科医院が1番なのが一般的かと思われますが、歯科医師サイドからすると専門医資格取るのかなり大変な割には世間の評価が伴ってない感じです。

一方アメリカでは専門医がはっきりとわかれているため、歯科医師でも「歯周病専門医です」のように名乗ってきますし、専門医は基本的に一般歯科から紹介された患者さんを中心にみる、そういうこともあって、日本のように歯周病治療から歯の根の治療、被せ物の治療を全て1医院で、ワンストップで全部できる方が、平均点が高く器用なわけです。ただ日本は制度上「器用貧乏」のような感じになっているところが多少残念な気がします。

あとサービスは歯科に限らず圧倒的に日本が優っていると思います。今回の食事の時もテーブルにお皿ドン!さあ食え、みたいな。リーズナブルなお店だったし僕が英語がよく聞き取れなかったからかもしれませんし(ちなみに英検3級です(笑))、そういう体験も海外らしくて嫌いじゃないですが(笑)、日本のおもてなしは最高という話はよく言われていますよね。

海外研修に行くとやっぱり日本は環境も食事も治安も言葉も生活の便利さも時間の正確さも、全てにおいて最高だなと感じ、日本の良さを再確認できます。特に今回のホテルのお風呂はバスタブなし、シャワーも据え付け型な上に水量も圧も貧弱でシャワー浴びると逆に寒くなって困ったので、帰宅後の追い炊き機能付き風呂は最高でした。

というわけで、技術もサービスも優れた日本の歯科医師として、日々の診療を世界水準で行っていこうと思います。