癒合歯について

こんにちは!みろ歯科歯科助手・星野です。

最近は季節の変わり目で暖かくなったり、突然寒くなったり、体調管理が難しい時期になって来ましたね。

でも嬉しい事もあります!みろ歯科の前にある宇都宮城址公園では河津桜が咲いていました!これから色んな桜が見れるのが楽しみですね。

さて本日は癒合歯という形態異常歯についてお話ししたいと思います!

歯は幼少期の発育過程における形態分化期の障害によってさまざまな形態の異常が生じることがあります。

乳幼児期や就学前の歯科健診で癒合歯があると言われた保護者の方もいらっしゃるのではないでしょうか?そこでその癒合歯について、お話しさせていただきます。

まず、癒合歯と言われるものについてです。

癒合歯とは2つ以上の歯が互いに結合したものを言います。

乳歯及び永久歯にも見られますが、その発生頻度は乳歯の方が高いです。

また結合状態から3つの分類に分かれます。

一つ目は癒着歯です。

外観的には2歯別々の歯に見えますが、近接する歯のセメント質と呼ばれる部分が増殖し、セメント質同士が結合しているものです。

二つ目は癒合歯(狭義の癒合歯)です。

発育過程にある近接する歯胚(歯のたまごのようなもの)同士が接触して癒合した結果、エナメル質及び象牙質が結合した状態で完成した歯をいいます。多くの場合、歯根部歯髄腔が一つになっていますが、歯冠部歯髄腔は二つに分かれているものが多いです。また、象牙質は結合していても歯髄腔が別々に独立して形成されていまる場合も少なくありません。

三つ目は双生歯です。

外形が癒合歯と似ていますが、発育途中で一つの歯胚が二つ以上に分裂し、その分裂が不完全な状態なのに形成が完了された歯のことを言います。あるいは、正常歯と過剰歯が発育の途中で結合した状態のことをいいます。

乳歯の癒合歯のうち、前から二番目(乳側切歯)と三番目(乳犬歯)の癒合歯、もしくは前から一番目(乳中切歯)と二番目(乳側切歯)の癒合歯の場合、後継永久歯の側切歯が先天欠如します。

このような乳歯の癒合歯症例では後継永久歯の1歯先天性欠如が49.4%にみられ、先天性欠如がないのが49.4%、後継永久歯も癒合歯である場合が1.2%と言われています。

そして癒合歯は結合した歯の境界部分に溝が生じます。そのため、この溝からう蝕になりやすくなります。う蝕を予防するにはシーラントという材料を詰めて溝を埋めたり、定期的にフッ素を塗布することも歯質強化につながりますので、効果的です。

また永久歯に生え変わる際、癒合歯の歯根の幅が太いことから、自然脱落が困難になる場合もあり、後継永久歯の萌出を障害することもあります。さらに先ほどお話しした後継永久歯の先天性欠如が認められた場合、将来歯並びや審美的な問題が生じる事もあります。

お子さんに癒合歯があり気になる、またお子さんの定期検診をご希望される保護者の方、いつでもみろ歯科にご来院ください!