みなさんこんにちは。
宇都宮市みろ歯科の清野です。
8月も残りわずかですが、相変わらずの猛暑日続きですね。
今月はじめ、宇都宮では4年振りとなる宮まつりが開催されました。
私の住んでいる町内も参加し、神輿を大人たちが担ぎ、子どもたちが太鼓を叩いて宇都宮駅前の大通りを練り歩きました。
普段は車しか通れない道を歩き、久々の沢山の観客を前にして貴重な体験が出来たと思います。
今まで通りの生活に戻ってきたのだなぁと感慨深かった1日でした。
そしてつい先日、興味深いニュースがありました。
日本の製薬大手「エーザイ」と、アメリカの「バイオジェン」が共同開発した認知症の原因の1つであるアルツハイマー病の新しい治療薬「レカネマブ」の使用承認が了承されたというニュースです。
アルツハイマー病は異常なタンパク質アミロイドβが脳にたまり、神経細胞を傷つけることが原因とされています。
歯周病菌とアルツハイマーの関係についてはご存知の方もいるのではと思いますが、簡単に説明をしますと
アルツハイマー病を防ぐ=アミロイドβの蓄積を防ぐ
必要があります。
しかし、歯周病菌はそのアミロイドβの生成·蓄積を促進させてしまう作用があるのです。
レカネマブは、脳内に蓄積するアミロイドβを取り除くように設計された初めての薬で、症状の進行を遅らせる効果があるとされています。
今後、厚生労働省による承認を経て、国内で製造·販売できるようになります。
レカネマブはアメリカでは先月承認され、すでに治療に使われています。
2週間に1度の点滴で、治験では18カ月投与すると症状の27%を抑制。
すなわち、7カ月半ほど遅らせる効果があったといいます。
投与の対象となるのは、アルツハイマー病の中でも軽度の認知症患者やその予備軍の軽度認知障害の人に限られ、生活するのに他の人の支援が必要なまでに症状が進行した患者には使用できません。
また、脳のむくみや出血などの副作用も報告されています。
良いことばかりではなく、デメリットがあるということも知っておきたいですね。
さいごに、長寿化に伴い、アルツハイマー病の患者数は世界で急増していると聞きます。
国際アルツハイマー病協会によると、現在5000万人とされる患者数は2050年に1億5000万人まで増えるといいます。
認知症は患者や家族に物心両面で重い負担をかけるのも事実です。
新薬への期待が高まる一方、患者の薬剤費負担をどう軽減するかが今後の課題となりそうです。