口呼吸について

みなさんこんにちは。宇都宮市みろ歯科、歯科衛生士の新藤です。

7月も終わりに近づき、ますます暑さが身に染みるように体感するようになりましたね。日々、酷暑でもありますので熱中症に気をつけるよう水分はしっかり取ってください!

 
さて、今回は口呼吸についてお話しようとおもいます。
口呼吸は、歯周疾患を含め全身の健康状態に悪影響を及ぼします。特に新型コロナウイルス感染拡大によってらマスク生活が長期化している昨今、その影響は今までま以上に大きくなっていられると考えられ、歯科医療従事者としても注目すべきテーマになっております。
 
まず、皆さんの中でも多いと思いますのがステイン(着色)が歯に着きやすいという方もいらっしゃると思います。直ぐに着色しやすい方、水を直ぐに飲まれていてもつきやすい方、それは口呼吸がある可能性が高いです。その方は舌側にも着きやすいでしょう。
理由は、口呼吸により、口腔内が乾燥することにより唾液(唾)のもつ機械的洗浄作用と抗菌作用が失われてしまいます。そのため、しっかりとオーラルケアをしてもミュータンス菌が増えてしまいます。さらに、空気に触れる歯と上の前歯の歯茎領域で唾液の保護的役割が低下し、歯肉炎の発生率が高くなります。たた、歯垢の付き方にも特徴があり、鼻呼吸では歯頸部(歯の根元)から先端に向かって付きやすいですが口呼吸ではその逆になります。また、舌側に付着するのもその特徴の1つです。これは、流入した空気が唇や、歯の先端から水分を奪いながら咽頭へと流れていくからです。
口呼吸は喉や気管支も乾かしますが、その前に口の中も乾かしてしまうのです。この歯垢の付き方が分かると、『着色=コーヒー、紅茶、赤ワイン、カレー』という画一的に捉える事は変わります。
その場合、鼻呼吸になれるよう場合によっては耳鼻科への受診、もしくは意識的に口を閉じて鼻呼吸をし、口を乾かさず唾液を活用すれば、着色のつき具合も変わるはずでしょう。
次に口を開けて寝ると不健康に繋がるようになります。
寝ている時は唾液が少なくなり、嚥下も見られなくなります。それに口が開いてしまえば、口の中はどんどん乾燥し、人体に有用な作用は葬り去られてしまいます。さらに気道狭窄により睡眠障害を引き起こすとなれば良いことは1つもありません。
口呼吸で眠っている時の口腔内pHを測定ふると鼻呼吸よりも低くなる(酸性に傾く)ことが分かっています。被験者の最低数値は、pH3.6でした。歯肉どころか歯にも脱灰の影響が起きそうな数値です。
寝ながら勉強出来るという『睡眠学習』が昔流行りましたが、こちらはその反対、口呼吸は寝ながらも口腔衛生を悪化させてしまいます。
よく食べ、よく話して口を一日中使って、夜はぽかんと口を開けて寝る、これでは口が休まっていません。鼻はネイザルサイクルといって左右交代で勤務しています。口も休息時間が必要ですね。だからこそ、夜には1本のマウステープを常備しておきたいですね。こちらは最近、ドラッグストア等に販売されているので、良かったら試して見てください!
夜はエアコン等もつけて眠るようになると思います、身体を考えこの口呼吸について少しでも理解して頂けると幸いです。