子どもの口腔機能を育む食事

みなさんこんにちは。宇都宮市みろ歯科、歯科衛生士の山根です。すっかり春の陽気で過ごしやすくなってきましたね!寒いのが苦手なので春が来て嬉しいのですが…今年は一段と花粉症の症状が重く、ティッシュが手放せません!
4月は環境が変わり忙しい方が多いと思います。歯磨きする時間も中々取れないかもしれませんが、1日1回は必ずしっかりと磨いていただけると嬉しいです♪

さて今回は、「子どもの口腔機能を育む食事」についてお話ししていきます。
歯や口を大切にしてほしい理由として、身体を維持•成長させるためにきちんと食べられる機能を育てることがあげられます。そのため、離乳食を含めた小児の食事指導がとても重要になります。
人間にとって、食べることは生きるための基本です。毎日の食事の積み重ねで私たち人間の体はできています。健康に生きていくうえで必要な栄養を摂るには、口腔機能の発達が不可欠になります。特に哺乳期(0〜5.6か月頃)•離乳期(5.6ヶ月か〜18ヶ月頃)は口腔機能の発達においていちばん大切な時期にあたります。食事を摂り始めるこの時期から、味覚や口腔機能が健全に発達していくように正しい食習慣を身につけていくことは、子どもたちの将来にわたる健康に大きな影響を与えます。
食事のチェックポイントがいくつかあるので、これからお話ししていきます。
①食材の形状です。食材の種類や、大きさ、切り方、硬さがその子の機能の発達に合っていないと、丸飲みしたり口から出してしまいます。
②食具の形状です。食具の大きさやボウルの深さ、材質、持ち手などが、その子の機能の発達に合っているか。食材をうまく上唇で取り込めない初期には浅いボウルのものが適切ですが、いつまでも使っていると取り込む力が育ちません。
③食べる時の姿勢です。机や椅子の高さが体にあっているか、足裏がきちんとついているか、食べやすくするために少し前かがみになっているかみます。正しい姿勢は正しい呼吸(鼻呼吸)と関係しています。
④食事中の飲み物です。あまり幼い頃から食事中に飲み物を与えていると、流し込む習慣をつけてしまいますので、なるべく食後に飲ませるようにしてほしいです。
⑤生活時間です。食事時間はもちろん、起床、間食、就寝時間と1日の活動内容や活動量をみます。小さい子の場合、食事の時間になっても、空腹のタイミングが合わなければ食べられません。眠い、もっと遊びたいなど様々な要因も関係します。
⑥手指の発達です。手のひらでものをつかんでいる場合、切った食材をうまくつかめません。遊びを通じて、指先でものを使わせる練習が必要です。
⑦食事の環境です。楽しく食べることで食欲が増し、苦手なものでも食べてみようと思えます。食事の環境はとても大切です。
⑧母乳の有無です。母乳を与える時間を決めておらず、泣いたらあげると言う状況では、空腹を感じられません。結果、少食や好きな物しか食べないなどの原因になります。

このようなポイントを、お子さんの食事の際にはぜひチェックしてみてください!毎日の食事が口腔機能の発達に大きく関係しています。お困りの際はいつでもご相談ください!