妊娠期の口腔管理

こんにちは!みろ歯科歯科助手・星野です。

どんどん秋の陽気になってきましたね!

急に朝晩冷えるようになったので、体調に気をつけて過ごしましょう!!

本日は妊娠期の口腔管理の必要性について、お話させていただきます。妊婦さんは、赤ちゃんの誕生を待つ喜びを感じる一方で、日々の身体の変化にとまどい、精神的にも不安定な状態にあります。また、妊娠による生活・食習慣の変化や亢進した女性ホルモンの影響を受けて、う蝕や歯周病などさまざまな口腔疾患の発現リスクが高まるのもこの時期の特徴です。う蝕や歯周病は生活習慣病でもあり、生活・食習慣の改善なしには、生涯にわたり口腔の健康を維持することはできません。健康に対するモチベーションが高まる妊娠期こそ生活習慣を変えることができるビッグチャンスといえます。ではなぜ、妊娠期に歯科受診が必要なのか、説明させていただきます!

【妊娠中は口腔内リスクが高まるから】

妊娠期は、つわりなどによる生活・食習慣の変化に加え、胎盤からの女性ホルモンの影響によって、さまざまな口腔疾患の発症リスクが高まる時期といえます。しかしながら、妊娠中は食事や運動、旅行などさまざまな制限や我慢をしなければならないことが多くあり、口腔内のトラブルに対しても、赤ちゃんに悪影響が及ぶことを心配して歯科受診を控えてしまうという妊婦さんも多いようです。

そして出産後に受診された際、すでに病変がかなり進行してしまったケースも多いのが現状のようです。このような悪循環を断ち切るためにも、適切な妊婦歯料総療が必要であり、妊婦さん自身の歯科疾患予防にも大きなメリットとなります。

【妊娠合併症などのリスクと関連するから】

近年、歯周病は心臓病や糖尿病などさまざまな全身疾患への関与がわかってきました。その中で妊婦さんの歯周病が早産・低体重児出産と関連することや妊娠糖尿病や妊娠高血圧症候群などの合併症にも関連することも明らかとなってきました。

【妊婦さんの口腔や全身の健康は胎児に影響するから】

妊婦さんに対する歯科診療、本人のみならず生まれてくる子供の口腔や全身の健康を育むことに繋がります。特に、小児のう蝕予防の観点からは、妊娠期の「マイナス1歳」から母親の口腔内環境を良好に保つことが、う蝕細菌の母子伝播予防にもなり、理想的な予防のスタートとなります。

上記のような事を少しでも防げるように、また、母子ともに健康的な状態で出産を迎えていただくためにも、妊婦さんには適切な口腔内指導が必要ではないかと思います。

しかしながら、妊娠初期はつわりによる嘔気や食欲不振などの消化器症状が出てしまい、中々通うのが難しい方もいらっしゃると思います。

辛い時は無理をせず、つわり時のブラッシングのポイントをお話しします!

①ぶくぶくうがい

無理に歯磨きをせず、水や洗口液でぶくぶくうがいをして、口腔内を清潔にしましょう

②小さめのヘッドの歯ブラシ

奥歯を磨く時、喉に近い粘膜を刺激してしまわないように、なるべくヘッドが薄くコンパクトなものを使用しましょう

③奥から前にかきだすように

喉に近い部分に不意に歯ブラシが当たらないやうに、慎重に奥歯にブラシを当ててから、前方にかきだすように磨きましょう

④臭いや刺激が少ない歯磨き剤

妊娠には匂いに対して敏感になることが多いので、できるだけ刺激の少ない歯磨き剤に変えるか、辛い時は無理に歯磨き剤を使用しなくても大丈夫です

⑤ガムを噛む

ガムを噛むことができるのならば、キシリトールガムなどを噛むのも良いです。むし歯予防効果や唾液の分泌促進によってむし歯菌の母子伝播予防になります。

いかがでしたでしょうか?

妊娠期の適切な口腔衛生管理は理想的な歯科疾患予防にもなり、さまざまな妊娠トラブルのリスク低減にもつながるるかもしれません。

出産前も出産後も、母子ともに安定した口腔状態を保つことが出来ます。

またみろ歯科では毎週火曜日の午前中、託児所を設けております。お子様がいて中々通えないという方もぜひみろ歯科へお越しください!