『定期検診』

こんにちは。宇都宮市みろ歯科、歯科衛生士の山元です。
9月に入りましたが、まだまだ暑いですね。
皆さん夏休み、お盆休みはありましたか?
私は、毎年有難い事に子供達の夏休みに合わせて長期休みを頂いています。院長をはじめスタッフの皆さんには感謝しています。そして今年は長女が小学校最後の夏休みだったので、沢山お出かけをして、沢山思い出を作る事が出来ました!県外に行く事も多くあり、コロナ前の日常が戻ってきたように感じました。都会に行く程マスクをしている人が少く感じました。宇都宮も宮祭りが開催されとても賑わっていましたね!
まだ感染者がゼロになったわけでは無いので、皆さん自分と家族の健康を守りながら楽しく生活していきましようね。

雑談が長くなってしまいましたが、全身の健康はもちろんですが、今回はお口の中の健康を守るための検診のお話をします。
自分できちんとケア出来るし、痛みもなく問題なく生活出来てるから大丈夫!検診だけなら面倒だし…って方もいらっしゃると思います。
しかし、初期段階では痛みを感じないのが歯周病の1番怖いところです。

皆さん1度や2度歯磨きの際出血した事はありませんか?何となく歯肉に違和感を感じた事はありませんか?
その原因を見つけたり、今後のケアの仕方を見直すのも定期検診の目的です。
当院に通われてる方は必ず歯周病の検査をした事があると思います。歯周ポケット(歯と歯肉の間の溝)の深さを測る検査です。
この検査では、歯肉の色、腫れ、出血の程度、骨の溶け具合、歯の動揺度、色々な状態を観察していきます。
その中で今回は出血についてお話していこうと思います。

基本的に健康な歯肉は出血しません。
見た目も薄ピンク色の引き締まった歯肉です。
しかし、赤みがあり腫れぼったく、ブヨブヨした歯肉。つまり炎症がある歯肉は出血してきます。
このような歯肉は適切な力で圧をかけた時、抵抗力がなく出血してしまうのです。
歯肉の内部には歯肉結合組織という組織があり、その中にコラーゲン繊維というのがあります。このコラーゲン繊維が炎症により一部弱まっています。炎症を起こしている歯肉結合組織の部分には、拡張した毛細血管が存在しているため、その部分に器具で圧をかけると毛細血管壁を傷害し、上皮も炎症により脆くなっているので出血してくると言うわけです。
つまり、弱まっている歯肉は適正な圧に耐えられなくなって出血しているのです。

次に出血の種類です。
出血の際、比較的サラサラで滲む程度の出血の場合、一時的に体調が悪かったり、疲れてたり、数日間磨き残しがあった場合の出血の可能性が高いため、医院でお掃除をしてご自身で1〜2週間きちんと磨いてもらうと落ち着く事が多いです。
しかし、ドロドロした血液で少しの圧でも出血が多い場合、炎症が強く膿が混じっている事があります。この場合はご自身のケアはもちろんですが、医院でのお掃除に加え、消毒、お薬が必要になる場合があります。
しかしこの時点でも、痛みや歯の揺れがない事もあります。すると、ご自身での判断では、うがいの時に水と混じり炎症の度合いも分からず歯周病が進行する恐れがあります。
又、奥歯の場合お口の中が見づらいため、歯肉の腫れの程度、部位の確認、赤みなどの確認が難しいと思います。場合によっては、膿がある程度出きってしまうと出血がおさまる事もあり、治ったと思い放置してしまう事があります。
歯周病中程度の場合、痛みはもちろん、動揺がない事が多いです。しかし、検査してみると歯を支えている骨が半分程度溶けてしまってる場合が多いです。
ここで適切な処置をしないと炎症を繰り返し、気づいた時には歯が揺れ、痛みもあり、お食事も困難になり、最終的には抜くしかない状態です。

検診はお掃除はもちろんですが、歯肉の状態の確認のためにも検診に来て頂きたいと思います。
そして、お口の中に合わせた定期検診を受けて頂きたいです。
歯肉が健康できちんとケアが出来ている場合、3ヶ月程度あけて一度の来院で検査とお掃除が出来ます。
お口の中に気になる所があったり、歯石、プラークが付きやすい場合、歯周病が進行している場合は、お一人お一人のお口の状態に合わせて、1〜3ヶ月以内での検診をオススメします。
ご自身のお口の中を把握して頂き、健康な毎日を送って頂くためにも、検診お待ちしております。
最後まで読んで頂きありがとうございました。