う蝕になりにくいお菓子

こんにちは。宇都宮市みろ歯科 歯科助手の星野です。
最近は最強寒波の影響でますます寒さが厳しくなってきましたね。
私は朝、暖かいお布団から出るのもやっとです。
風邪など引かないよう皆さんお身体大切にしてください!
今回は「お菓子が食べたい!」というお子様に、市販のものでう蝕(虫歯)になりにくいお菓子のお話をさせていただきます。
う蝕とは、ミュータンスレンサ球菌などがショ糖(スクロース))から酸を産生し、その酸によりエナメル質などの硬組織を溶解させる疾患のことをいいます。
う蝕は患者さんのおかれた環境(経済、教育、家庭など外部環機要因)もかかわるとされますが、「細菌」「歯(宿主)」「スクロース(砂糖)」の3つの要因と、脱灰が起こるまでの時間的な要因、さらに、食習慣やセルフケア等の生活習慣が関連して発症する多因子疾患であるとしています。
よって、う蝕予防のためには、スクロースの摂取制限を行い、間食回数および内容を指導することにより、口腔内のスクロースの停滞時間を短くし、酸性状態が長く続かないようにする必要があります。
保護者の方がお子様たちに与えているお菓子は、スナック菓子がもっとも多く、次いで多いチョコレートと飴をあわせると、その割合は約50%を占めているという結果があるそうです。
また、摂取するお菓子に対するdmf歯数(虫歯を経験した歯の数)では、飴がもっとも高値を示し、逆にもっとも低値だったのはせんべいであったと報告しています。
飴は口の中にとどまる時間が長く、口腔内の酸性状態が長く続くことからこのような結果が導かれたことは想像しやすいと思います。
しかしながら、甘いお菓子を食べたいお子さんが多いのもたしかなことです。最近は、ショ糖(スクロース)ではなく代用糖(う蝕を起こしにくいという観点から開発された甘味料)を使ったものも多く出ています。
広く知られているのは、糖アルコールのひとつであるキシリトールでしょう。
糖アルコールはミュータンスレンサ球菌がスクロースから酸を産生するのを抑制します。しかし、多量に摂取すると下痢を誘発するので注意が必要です。また、糖アルコールのひとつであるエリスリトールでアナフィラキシーショックがみられたとの報告もあるので、アレルギーにも注意しなければなりません。
その他、代用糖としてマルチトール、パラチノース、ソルビトールなどがあります。これらが含まれたものをお子様におすすめするのも良いと思います!食べ過ぎには注意して、上手に付き合っていきましょう。
美味しく、う蝕にもなりにくい、そんなお菓子がもっと増えると良いですね!