オーラルフレイル予防は小児期から

こんにちは。宇都宮市みろ歯科、歯科衛生士の高木です。
2021年最後のブログ投稿となりました。
クリスマスが終わりあっという間に年末です。
先日久しぶりに実家がある那須塩原市に行きましたが宇都宮に比べとっても寒く、ふもとから見える山の景色はすっかり雪化粧です!改めて冬を感じます雪結晶
そして、クリスマスや年末年始といえばごちそうを食べる機会が多く、楽しくお食事をしたい時節ですよね!
そのためか、歯科医院も年末は患者様が増え、歯の治療を希望される方が増えてくる傾向にあります。
お食事を楽しむためにはまずしっかり噛めることが大切になってきますよね^_^
本題に入りますが、オーラルフレイルという言葉をご存知ですか?
オーラルフレイルとは、歯・口の機能の虚弱のことを言います。
虫歯・歯周病が重症化すると
噛む力、舌の働きの低下、食べる量の減少、低栄養、代謝の低下、筋肉量・筋肉低下の要因
となり、これらは全身に影響してきます。
120年ほど前に、イギリスの首相が「ヒトは32本の歯があるので、その数だけ噛むことが健康の秘訣です」と言い、
そこから“一口30回噛もう“という「噛ミング30運動」というものが今も伝わってきているそうです。
アメリカで、元は40歳で食べ過ぎと運動不足による生活習慣病で生命保険にも入れなかった男性が“噛む健康法“を実践し、数ヶ月後には健康を取り戻し50歳には自転車で一日に300キロ完走を果たし、“噛み噛み健康法”を説いて世界で市民権を得ました。
また、日本でもこの健康法を研究した先生がいてます。
小学4年生464人を対象に、噛み噛み群と対照群に分け体格、知能検査、疲労度、病気欠席率を3年間比較したところ、噛み噛み群が対照群に比べどれも勝っていたそうです。
この研究は戦争が終わって6年後で、食糧事情や衛生状態が悪く感染症で大勢の子どもが亡くなった時代であり、その背景で病気に負けない体をつくるというのは重要な課題でした。
また別の日本の素晴らしい先生は107歳で亡くなられましたが、100年以上「一口30回噛むこと」を実践されていたそうです。
「よく噛むと頭に血が行き、脳の血の巡りが良くなる」とおっしゃっていました。
このように、噛むことの大切さの体験談や研究結果が伝えられていますが、しっかり噛むには
「虫歯を作らないこと」が基本となり、それは小児期から予防ができることになります。
「咬合崩壊」と「栄養摂取」は健康長寿に大きく影響します。
口腔ケア=健康ケアです。
子どものうちからできることは「よく噛むこと」はもちろん、昔に比べ歯科医院の数が増え定期検診というものが身近になってきているので、定期検診が当たり前になり、“歯医者=痛くなってから行く所”ではなく、“歯医者=健康を守る所”であってほしいと思っています。
そして、虫歯や歯周病は感染症なので、家族全員で予防や治療が必要になってきます。
ぜひご家族で3ヶ月に一回の歯医者さんへお出かけ日を習慣化してみて下さい星
最後まで読んでいただきありがとうございました。