マスク生活での弊害

こんにちは。

宇都宮市みろ歯科 清野です。
ようやく緊急事態宣言が解除されましたね。感染者が減少しているとはいえ、まだまだ油断のできない日々が続いています。
そして、マスク生活が始まって1年半。
すっかりこの生活にも慣れ、普段のメイクにも全く気を遣わなくなってしまった結果、ふとほうれい線が深くなってきていることに気付きました。
筋肉の面から考えると、顔の下半分こそが重要なのですが、私たちは今、そこをすっぽりマスクで覆い隠して暮らしています。

そのことによる弊害はマスクによる老化、「マスク老け」です。
 マスク生活の弊害はどのようにして生じるのか。
それを考えるには、コロナ以前の暮らしを思い返してみると分かりやすいのではないかと思います。  マスク無しで生活していた頃、私たちはそれほど自覚していなかったものの、実はふとした瞬間にさまざまに表情を変化させていました。  例えば何気なく駅で電車を待っている時でも、人様の前であまりだらしない顔はできないと、自然と口もとを引き締めたりしていたのではないかと思います。あるいは人と笑顔で接する時も、目だけではなく口角を思い切り上げて、より好感が伝わるような笑顔を作っていたのではないでしょうか。  このように、コロナ前は無意識に近い形で表情を動かしていたわけですが、マスク生活に入り、私たちは気が付かないうちにそうしたことをしなくなっています。どうせ顔の下半分は見えないのだからと、「笑顔を作る」といったことを普段の生活の中でほとんどしなくなっているのが現状です。言ってみれば、「無意識のうちの無表情化」です。  この無表情化により、美容面では、主に女性から、ほうれい線が深くなってしまったとか、口角を上手く上げられなくなって表情が作りにくくなったとか、二重あごやたるみが目立つようになったという悩みをよく聞きます。その原因は、無表情化が進み、顔の運動が制限されたことで、表情筋自体が緩んだことにあります。
 なかでも制限されているのが口もとの運動です。マスクで蓋をされている顔の下半分の中で最も大きな筋肉が口輪筋。
口の周りをぐるっと囲んでいる筋肉で、口を開閉したり、唇を動かす時に使う重要な筋肉です。
 マスク生活でこの大きな筋肉を動かす機会が減ったことにより、顔や首など、全体の表情筋が運動不足になっている。
そのため、二重あごやたるみが進行してしまうのです。  スーパーでも職場でも、相手の言っていることがよく聞き取れず、「はい?」「んっ?」と、聞き返す場面が増えていませんか? その聞き取りづらさは、マスクで声がくぐもっているせいだけではなく、舌筋の運動不足により、滑舌が悪くなっていることが大きく影響しているのです。
 そこで、マスクをつけながら、ほうれい線を予防し、口周りの筋肉を鍛える体操をご紹介します。
それは舌回しです。
やり方は簡単。口を閉じて、歯茎に沿って舌を回すだけです。
舌を奥歯と頬の間に差し込み、ゆっくり歯茎に沿ってぐるっと一周させます。次は逆回しでもう一周。
これを左右10回ずつを1セットとします。
やってみると結構キツイ運動なのですが、気づいた時に1日3セットほど出来ると良いですね。