歯磨きとフッ素

こんにちは。宇都宮市みろ歯科、歯科衛生士の山元です。
毎日暑い日が続いていますね。我が家では、子供達が夏休みに入りました。前回お話ししたお庭のお花達は次々と咲き、毎日朝夕の水やりが欠かせません。今はバラと紫陽花が咲いています。

では、本題です。今回は歯磨剤(歯磨き粉)についてお話しします。
最近では約8割の方が1日2回歯磨剤をつけて歯磨きをしています。(ブラッシングのタイミングは就寝前とその他に一回朝食後が推奨されています)
ではなぜ歯磨きをしているのに虫歯の方が多いのでしょうか?それは、個人のブラッシング習慣が原因である可能性が考えられます。
もちろん当て方や動かし方に問題がある場合もあります。その事については、当院に来て頂いた時に常々お話ししていると思います。もし磨き方に不安のある方は直接お話しさせて頂きますので、お気軽にお声かけ下さい。
今回は、もう一つ重要になる虫歯予防に有効な歯磨剤についてお話ししていきます。

今回取り上げた虫歯予防に重要なのはフッ素が入っているかどうかです。
フッ化物の抗う蝕作用には、①歯の周りを覆っているエナメル質を構成するハイドロキシアパタイトの結晶の改善。②フルオロアパタイトの生成。③再石灰化の促進(虫歯菌が溶かした歯のエナメル質を再び歯の表面に形成する現象)。④細菌、酵素作用の抑制。があります。①〜③は歯質強化。④は酸の産生を低下させます。
歯磨剤による効果は主に①③④です。

次にフッ化物を口腔内になるべく多く残すためにはどうすればいいかです。
それには、①フッ化物イオン濃度②歯磨剤の使用量③ブラッシング時間④すすぎ方が関わります。

①のイオン濃度と②の使用量についてです。
イオン濃度はppmで示されます。濃度が500ppm高くなるごとに6%のう蝕予防効果が上昇すると言われています。ペースト、ジェルでは6歳から14歳で1000ppmで1㎝。15歳以上は1500ppmで2㎝程度です。
③の時間については、一般的に2分間のブラッシングが推奨されています。
これは、全体的に磨けて、お口の中全体に歯磨剤(フッ素)が供給されフッ化物が有効的になるのが約2分と言われているからです。
④のブラッシング後のすすぎ方については、少量の水で行うと唾液中のフッ化物の保持時間が長くなると報告されています。なので、すすぎ過ぎないのが重要です。一つ方法としては、ブラッシング後に唾液を吐き出さず、10㎖の水を口に含みそのままうがいをして吐き出す。これで終わりにする方法があります。

まずは、一日のブラッシング回数と時間の見直し、使用されている歯磨剤の裏に書かれているフッ素の濃度の確認。そして最後にすすぎ方を見直してみて下さい。また、ブラッシング後は2時間飲食をしないよう心がけてみて下さい。
この事により、う蝕発生率が8%も抑制されると言われています。
毎回の歯磨きがより効果的になるように皆さんもやってみて下さい。
最後まで読んで頂きありがとうございました。
また医院でお待ちしております。