治療した歯が痛むのはなぜ?

みなさんこんにちは。

宇都宮市みろ歯科 清野です。

梅雨に入り毎日じめじめしたお天気ですね。私は自転車通勤ですので、先日ポンチョタイプのカッパを購入し雨の日はそれを着て通勤しているのですが、フードまで被るとダース・ベイダーそっくり!(カッパも黒なので)

そのいでたちで学童まで子供のお迎えに行くので先生方もギョッとするそんな近況です。

さて今回のブログは最近、担当した患者様からあった質問についてお伝えします。

以前にも同じような質問はよくいただいていたので、この機会にお答えしようと思います。

『虫歯の治療をした後や、詰め物をして治療が終わったのに歯が痛むのはなぜ?』

という質問でした。ご自身でも経験がある方もいらっしゃるかもしれません。

神経のある歯を治療した場合、もともと痛みがなかった歯であってもしみたり痛みの出ることがあります。

なぜでしょうか。それにはいくつか理由があります。

1.治療前にすでに虫歯が深く、かなり神経に近いところまで進行していた場合

完全に虫歯を取り除くためには、虫歯の部分よりもさらに大きく歯を削らないといけません。その結果、神経により近づくため神経にダメージが残り治療後に痛みが出ることがあります。

2.歯を削った時の熱や振動の刺激が残っているため

虫歯の部分を削る際、どうしても熱や振動などの刺激が神経に伝わります。
そのため、神経が過敏な状態になり、刺激に敏感になり痛みが出ることがあります。

ちなみに、セラミックの詰め物をする際には強度を持たせるために歯をやや大きく削ります(でないと、すぐに割れてしまうためです)。それも一時的に症状が出ることがあります。

3.詰め物の熱伝導性によるため

歯の詰め物として特に金属製の詰め物を入れた場合、金属は神経に熱を伝えやすいので金属を入れた当初は歯がしみたり痛みが出ることもあります。

痛みが取れるまでの期間は、歯の状態や人によって、1〜2週間から数ヶ月ぐらいまで様々です。始めから全く症状が出ない方ももちろんいます。

しかし、時間と共に、過敏になっている神経が落ちついてくると治まってきます。

それは、 しみやすい状態がしばらく続くと、歯は神経を守ろうとして、神経を囲むように新しい歯をつくるからです。

この新しい歯を『二次象牙質』といいます。

二次象牙質がだんだん厚くなってくると、刺激が神経に伝わりにくくなり、しみにくくなってきます。熱いもの、冷たいものをできるだけ避けて、あまり神経質にならず、気長におさまるのを待ってみて下さい。

しかし、一ヶ月以上も過ぎてまだ違和感があったり、しみ方が、あまりにひどく苦痛を伴ったりする場合には、遠慮せずにお尋ね下さい。

しみ止めのお薬を塗布したり、神経を鎮静させるような処置をします。

しかし症例によっては残念ながら、やむを得ず神経を取らないといけない場合もあります。