《口腔機能の重要性》
私たちが生きていくうえで、
「食べる•話す•呼吸をする」ことは、不可欠であり、これらのほとんどはお口が担う機能(口腔機能)です。歯や舌、唇、頬、喉がうまく働くことでこれらの機能が成立します。
①口腔機能発達不全症とは
18歳未満の小児と乳児において、食べること、話すこと、その他の口腔機能について、正常に機能を獲得していない場合に診断されます。
口腔機能の発達は全身の健康と密接な関わりがあり、またその発達には個人差があります。そのため、多様な支援が必要なので、よく状態を観察することが大切です。
②観察が重要
例えば、食べる機能、話す機能などの口腔機能を阻害してしまうほど歯並びが悪い場合は、歯の位置を治す必要があります。一方、歯並びなどお口の形態に問題がない場合でも、食べ物をうまく飲み込めなかったり、正しい発音ができなかったりする子もいます。今回はそうした機能が十分に育ってない子に焦点を絞ってお話ししていきます。
その子の口腔機能が育っていない原因が、単純にその機能を習得できていないからなのか、機能の習得を邪魔する癖があるせいなのかまずはみていきましょう。
《お口にこんな癖ありませんか?》
ふとお子さんの方を向くと、5歳や6歳になっても指をくわえていたり、お口がポカンと開いていたりしないでしょうか。そのような症状が見られたら、お口の周りの筋肉をうまく使えていないかもしれません。
①歯並びや咬み合わせに影響を与える癖
一度歯が生えそろったら、歯並びや咬み合わせはそのままずっと変わらないと思っていませんか?実は、日常生活における些細な癖(習癖)が長期間続くと、歯並びや咬み合わせにも影響を与えることがあります。例えば、頬杖をついたり、うつぶせ寝や横向きに寝たりするのも、こうした癖に当てはまります。その中でも、特にお子さんが小さいうちに気をつけておきたい癖が「指しゃぶりとお口ポカン」です。
②こんな指しゃぶり・お口ポカンに要注意
まず、指しゃぶりについては、3歳頃までは無理に禁止する必要はありませんが、例えば4歳を過ぎても、昼間に頻繁に指しゃぶりを行っている場合や、一度やめた指しゃぶりが再開した場合などは、注意が必要です。
また、お口がポカンと開いている状態。いわゆる「お口ポカン」も直しておきたい癖の1つです。というのも、呼吸は本来鼻で行いますが、お口がポカンと開いていると口で呼吸をしていることが多いです。例えば、鼻が詰まっているなど、口で呼吸をしなければならない原因が何かあるかもしれないので、それを探しましょう。
《場合によっては、他科との連携も必要》
口腔機能発達不全症を抱えている場合、問題点は1つだけではなく、様々あるため、正確に状況を確認することが必要です。
例えば、うまく発音できない場合、正しい音を聞き取れていない可能性があります。口が閉じない原因には、鼻腔が狭い、扁桃肥大などが原因で鼻呼吸がうまくできないなど、耳鼻咽喉科に関わる問題がある場合もあります。従って、歯科だけで治療しようとするのではなく、耳鼻咽喉科や小児科とも協力して治療に取り組んでいく必要がある場合もあります。
