デンタルフロスと歯間ブラシの使い方

なぜデンタルフロスや歯間ブラシが必要なのでしょうか?

プラーク(歯垢、しこう)とは、歯を爪で引っかくと付いてくる白くてネバネバしたものです。プラーク1mgには数億個!もの細菌が生息し、これが虫歯や歯周病をひきおこします。
歯ブラシでは毛先の到達性に限界があるため、歯と歯の間は60%弱のプラークしか取れません。そこで、歯と歯の間の清掃のために、デンタルフロスや歯間ブラシが必要になるのです。

デンタルフロスと歯間ブラシの歯と歯の間の清掃効果

デンタルフロスや歯間ブラシを使っている人はどのくらいいるのでしょうか?

使用している人は年々増え、今ではスーパーやコンビニエンスストアにも置かれるようになりました。歯科疾患実態調査(厚生労働省、平成11年)によると、30~50歳代の方の約30%が使用しています。年齢が上がるにつれて歯間ブラシを使用している人が増えているのは、加齢にともなって歯肉が下がり、歯と歯の間の隙間が大きくなり、デンタルフロスだけでは清掃できなくなるためです。

デンタルフロスと歯間ブラシの使用状況

デンタルフロス(糸ようじ)の使い方

(1)20~40cmの長さにデンタルフロスを切り取り、
(2-3)両方の中指に巻きつけて、
(4)親指と人差し指を使って、のこぎりを引くように前後に動かしながらゆっくり歯と歯の間に入れていきます。

デンタルフロス

デンタルフロス

歯肉に突き刺さらないように、力を抜いて歯面にデンタルフロスをそわせて上下に動かします。歯の間には2つの面がありますので、それぞれの面を清掃します。
つめ物や歯の形態によっては、デンタルフロスが引っかかる場合があります。その場合は、デンタルフロスを無理に動かさないようにしましょう。

ホルダー付きデンタルフロス

ホルダーつきデンタルフロス

ホルダー付きデンタルフロスとは、取っ手(ホルダー)とデンタルフロスが一体化しているデンタルフロスです。指に糸を巻きつける手間が省けて、簡単に使用することができます。デンタルフロスが慣れていない方、乳歯や生えたばかりの永久歯に使用するとよいでしょう。

歯間ブラシの使い方

歯間ブラシ

初めのうちは鏡を見ながらみがくようにすると、誤って歯肉を傷つけることがありません。隙間の小さい歯と歯の間には無理に入れないようにしましょう。入らない場合はデンタルフロスを使用してください。

デンタルフロス、歯間ブラシは、毎食後に使用するのが理想ですが、無理なようでしたら寝る前だけでも使用するようにしましょう。