『唾液は天然の抗菌薬』

こんにちは。
宇都宮市みろ歯科、歯科衛生士の山元です。
皆さん2022年はどのように迎えられましたか?12月の初めの頃はコロナ感染者数も減っていましたが、また感染者数が増えてきてしまいましたね。
我が家では、今年こそは楽しい計画をと思い、「コロナ終息後にしたい事」「withコロナでも出来る事」を出し合い、少しでも楽しい一年になるように考えています。
今年もよろしくお願いします。

前置きが長くなりましたが、今回は唾液についてお話ししたいと思います。
マスクをするのが当たり前になってしまった中、口呼吸の方が増えていると聞いたことはありませんか?
マスクをしていると息がしづらく、口呼吸になりがちです。
では、口呼吸が問題とされている理由を知っていますか?
口呼吸をしていると口の中が乾いて唾液の分泌量が減ってしまい、「虫歯」「歯周病」「口臭」「免疫力の低下」に繋がります。
また、口の中の温度が高まる事で病原菌が増殖しやすくなります。それに加えて、虫歯菌や歯周病菌が多いと口の中の悪玉菌が優勢になり、病原菌に感染するリスクが高くなってしまいます。
お口の中が乾燥すると(口呼吸すると)悪い事ばかりですね。

反対に、唾液量が多いと良い事ばかりです。
唾液には、口の中の汚れを洗い流す「洗浄」、口の中の酸を中和する「pHバランスの調和」、歯の修復を促す「再石灰化」の役割があります。細菌が出した酸を中和することで脱灰が抑制されますし、唾液に含まれるカルシウムを原料に歯の再石灰化も促されますので、唾液量は虫歯予防に直結していると言えます。
唾液には、細菌の増殖を抑制するIgAと言う抗体が含まれるので、『天然の抗菌薬』とも言われています。

唾液量が増えると、「虫歯予防」「歯周病予防」「感染予防」も出来るので一石二鳥どころか一石三鳥ですね!

では、唾液量を増やすにはどうすればいいでしょう?
まずは、お食事の際の噛む回数を増やして唾液量を増やす事から始めてみて下さい。
次にマッサージです。唾液は「耳下腺」「舌下腺」「顎下腺」の3ヶ所から分泌されますので、その3ヶ所を刺激してあげると効果的です。
唾液中には脳の栄養物質であるBDNFも分泌されているので脳の活性化にも役立ちます。

色々な予防のためにも、口呼吸ではなく鼻呼吸を意識して唾液量を増やしていきましょう。
これからまだまだ寒くなりますので健康第一で頑張りましょう。
最後まで読んで頂いてありがとうございました。