糖尿病治療と歯科の関わり

こんにちは、宇都宮市みろ歯科歯科衛生士の岸本です!

この間ついに!関東も梅雨入りしましたね!

そんななか、私は先日うっかり布団を干したまま出かけてしまって、大惨事に

初めて布団の乾燥機があるコインランドリーを利用しました。

利用したことがなくおろおろしていたら、とても親切な主婦の方が使い方を教えてくださったり、布団をひっくり返してくださったりととても親切にしてくださいました。

人の優しさに触れて、自分も親切な人でありたいなと思った1日でした。

さて、本題に入りますー

糖尿病は眼や腎臓、心臓や脳血管など関連があるといわれていた合併症のほか、最近ではがんや歯周病など糖尿病以外のさまざまな病気とも関わりがあるといわれています。なかでも、糖尿病性腎症は特に医療費のかかる人工透析の原因になることから、重症化予防が大きな課題と考えられています。

糖尿病がある方の多くは、健康診断で血糖値の異常を指摘されたり、他の病気で医療機関を受診した際に高血糖を指摘されるなどして糖尿病と診断されたりするほか、糖尿病の症状(喉の渇き、多尿、体重減少など)を感じて医療機関を受診し発覚することもあります。

しかし、検査を受けないまま糖尿病であることに気づいていない方や、診断されたのち治療を開始したにもかかわらず途中で治療を中断する方もいます。

では、糖尿病がどういう病気なのか簡単に確認します。

糖尿病は血糖値が慢性的に高くなる病気

人間の体はエネルギーとしてブドウ糖を利用します。健康な人では、血糖(血液に含まれるブドウ糖)を下げるホルモンであるインスリンが、血糖の量を調整します。

糖尿病は血糖値の高い状態が続く病気ですが、これはインスリンが出にくくなったり、インスリンの効きが悪くなったりすることで起きます。

糖尿病には1型と2型があります。1型はインスリンを合成、分泌する細胞の破壊によって発症します。

一方2型はインスリンの作用が不足する状態で、遺伝的要因に運動不足や食べ過ぎなどの生活習慣が加わって発症します。(糖尿病患者さんの95%以上が2型と言われており、中高年に多く発症します。)

血糖値とHbA1c

血糖値は1日の中でも変動が大きい値です。血糖値は食事摂取の有無や、食事内容、日々の体調などで変化が大きい検査値です。

そこで、糖尿病が疑われる場合は、血糖値と同時にHbA1cの値を測定します。これは過去12ヶ月の平均血糖値を反映するので、当日の食事や運動など短期間の血糖値の影響を受けません。

血糖値が高いとなぜいけないのか?

健康な人でも、食事をすると血糖値は上がりますが、この変動は比較的小さいものです。しかし、糖尿病の患者さんでは上述のようにさまざまな理由でインスリンが働かないことで、血糖が調整されないため、食後の血糖値の変動が大きくなります。

血糖値が高くなると、そのたびに全身の血管や神経にダメージを与えるため、様々な合併症につながります。

もう少し具体的に説明しますと、高血糖が持続し細胞がこげて傷つくことで、抵抗力が下がり感染しやすくなったり、動脈硬化により血管の流れが悪くなったりします。また、傷も化膿しやすくなり、治りも遅くなります。一度傷ついた血管や細胞は元には戻りません。だからこそ、早期からの予防が重要なのです。

人それぞれ

治療法としては食事療法、運動療法、薬物療法がありますが、患者さん一人一人の目標値も変わってきます。

また、糖尿病に限らないことですが、人が行動変容を起こす(習慣にする)には時間がかかります。ある研究では、人は新しい行動を取り入れようとすると、勉強・日記・片付けといった行動習慣は1ヶ月、ダイエット・早起き・禁煙といった身体習慣は3ヶ月、発想力・倫理的思考力といった思考習慣は6ヶ月かかり、7日間で42%が挫折することがわかっています。一度習慣化すれば少ない労力で済みますが、その段階に至るまでにはかなりハードルが高いことを認識しておく必要があります。

糖尿病を歯の疾患の一つとして捉える

糖尿病になると細菌に対する抵抗力や組織の修復力の低下や口腔内の乾燥等が生じ、歯周病を悪化させます。逆に、歯周病が悪化すると、歯周病菌によりインスリンの働きが阻害され、血糖コントロールを悪くしてしまいます。

そのため、糖尿病の状態によって歯の周りの組織の治癒への影響が大きいです。糖尿病の方は体の状態を確認するために、定期検診の際などHbA1cの数値を教えてください。

一緒に健康を目指していきましょう^ ^