小児矯正
学校検診などがきっかけで歯並びについて歯科医院の受診を勧められて来院される患者様は多くいます。
歯並びには3つのステージがあり、矯正治療に対する考え方も異なります。
そこで「乳歯だけの時期」「混合歯列期(はえかわりの時期、子どもの歯と大人の歯が混ざった時期)」
「永久歯列期」の3つの時期についての考え方、期間、費用について説明します。
① 乳歯だけの時期
0歳~5歳で、乳歯の萌出から乳歯の歯並びの完成の時期になります。
成長の途中のため、あごの位置が定まっていないことも多く、歯並びについての矯正治療が必要な場合はほとんどありません。骨格に問題がある場合(遺伝的に受け口等)は3歳以降に夜寝るときにくわえるタイプの装置を使用することがあります。
② 混合歯列期
6歳~15歳で、永久歯の萌出から歯並びの完成の時期になります。
この時期は1期、2期と2つの治療時期があります。
1期 成長をコントロールしていく、異常の原因を早期に取り除く時期(6歳~10歳位)
取り外し式の装置を使うことが多い(固定式もあります)。
2期 成長後にかみ合わせや審美性を整え仕上げる時期(10歳位~15歳)
固定式(ワイヤー装置)を使うことが多い(取り外し式もあります)。
※1期治療、2期治療のメリット、デメリット
1期治療から始める場合は成長のコントロールがメインのため、将来抜歯を伴う矯正治療を回避できる可能性が上がります。
ただし1期治療のみで治療を完成させることは難しく、多くの場合2期治療に移行して最終的な仕上げになります。
そのため期間が長く(最長9年程)、その分費用も高くなりがちです。
2期治療から始める場合、抜歯の可能性が高くなります。代わりに治療の期間はトータルでは短くなる傾向になります。
③ 永久歯列期
15歳以降からの矯正治療は画一的な治療方法はありません。
混合歯列期と比較して本人のモチベーションが高く、治療はうまくいくことが多いです。
前歯だけの矯正、透明なマウスピースを使用する矯正など、多くの治療方法があります。
当院で対応可能な症例は多くの場合約3年で約90万円(※症例によって前後します)で責任をもって対応しています。複雑なケースは近隣の矯正専門医に紹介しています。
みろ歯科での具体的な小児の矯正治療
年齢 7歳~
歯の状態が、中心から2番目の歯が生え変わり、歯の型取りができるようになったら、矯正開始可能になります。
装置は2種類あります。
種類 | 費用 |
---|---|
A ワイヤー矯正(2×4装置) | 20万円+税 |
B マウスピース矯正(インビザライン・ファースト) | 35万円+税 |
小児の場合(13歳未満まで)、全て調整料は無料(2週間~1ヶ月ごと)。13歳以降は1回5000円+税。
どちらの装置も概ね1年半でいったん治療完了予定です。
※小児矯正のⅠ期治療は主訴のみ治せます。逆に、主訴以外は治せません。
成長の予測(例えば身長が何cmになるとか)は誰にもわからないのと同じで、顎の大きさの成長や永久歯の生え変わりを完璧に予測することは不可能です。
そのため、ある程度の所でいったん矯正を終わりにし、必要に応じて、永久歯に生えかわりきった時に再度矯正装置を装着します。