当院のご紹介
  1. TOP
  2. 日本人経営海外歯科医院視察 in タイ(Thailand)

日本人経営海外歯科医院視察 in タイ(Thailand)

日本の歯科医師免許は日本国内で有効であり、日本以外の国で歯科診療行為を行うことは基本的にできません。
しかし日本に在住し、日本で2軒の歯科医院を運営、自ら歯科医師として日本で歯科診療もしながら、さらにタイでも歯科医院を経営されている先生がおり、今回初の視察ツアーが開催されたので、一体どういうことなのか、解明しに行ってきました。

また1ドル150円を超え(2023年11月現在)、人口減少や増税等、今後の日本は大丈夫なのかという漠然とした不安について、そのリスクヘッジとして歯科も含めた以外の海外の事情についても学びに行きました。

2023年11月10日

4時起床、4:30宇都宮出発、エアアジア9:15成田発ー14:35バンコク(スワンナプーム国際空港)着。
飛行機の出発は15分位遅れたもののほぼ定時に到着。

空港からホテルまではARL(エアポートレールリンク、鉄道)でパヤータイ駅まで行き、そこからGrab(タイのUber、タクシー)でホテルまで移動。
バンコク市内の車の渋滞は凄く、スクーターも多くて車間距離もほぼなし、ここで運転できたらもう世界中どこでも運転できると思いました。

チェックイン後、17:30から参加者顔合わせ、夕食会場までトゥクトゥク(3輪バイク)で移動。
しかしこのトゥクトゥクの運転手がとんでもないスピード狂で、前からくる救急車に正面から突っ込んで行ってギリギリで歩道によけてかわすのは果たして普通なのか?!
とにかく落ちないようにしがみついていました。

トゥクトゥク トゥクトゥク乗車時 カエルのニンニク炒め

11月11日

バンコクから車で90分のシラチャに移動。9:30~歯科医院見学(Sriracha Ikuta Dental)。

日本には歯科医師以外に歯科衛生士や歯科技工士という国家資格がありますが、タイは歯科医師のみで、診療は全て歯科医師の仕事。
準備や片付け、アシスタントは日本でいう歯科助手がやるというシステムで、来院される患者さんは日系の歯科医院ということで基本的に駐在の日本人の方、診療はタイ人の歯科医師(Dr.SAIFA、29歳、優しくて優秀)が行い、現地のタイ語が話せる日本人コーディネーターが主に治療前後の説明、日本語ができるタイ人のコーディネーターもそのフォロー、日本人歯科医師は日本にいる時はオンラインでアドバイス、という感じでした。

その後近隣の総合病院や日本人コンドミニアムを見学した後、歯科医院に戻って日本人歯科医師の先生による、タイ開業についての講義。

夜は日本食店へ。日本のどこのお店よりも品数と種類が多く、刺身、とんかつ、納豆、明石焼き、など何でもあり、しかもおいしくてびっくりしました。
誰がどこで作ってるのか、全く謎だったので、次回はそれを解明しにまたタイにいこうかと思います(笑)

Sriracha Ikuta Dental

ユニットのカバーはスタッフの手作りだそうです

講義

日本食屋

11月12日

8:00~日本人歯科医師の先生による、日本での歯科医院経営、特に訪問歯科診療についての講義。

その後、車でパタヤまで1時間位移動してDr.SAIFAが半年前に開業した歯科医院「iLike Dental Clinic」を見学。奥さんも歯科医師で、東京医科歯科大学にいた時に出会ったそうです。
そして奥さんは今は主にその美貌を活かし、tiktokやインスタ等のSNSでマーケティングを行っているとのことでした。妹さんはタイの女優らしいです。

筋肉に国境も言語も必要なし。パワー!
それからビッグブッタや海軍基地を見た後、夕食へ。
コーディネーターさんから近隣に有名なインスタ映えスポットがあると聞き行ってみました。
ビッグブッタ インスタ映えスポット、
Three Mermaids Cafe&Restaurant

11月13日

車で2時間程でバンコクに戻り、タイの東大といわれるチュラロンコン大学へ。
歯科口腔外科の学生実習の様子を見学しながらタイの歯科大学システムについて聞くことができました。

基本的には日本と同じく6年制で、1~3年は学科、4~6年が実習ですが、その学生実習で下顎水平埋伏智歯抜歯(横向きに埋まってる親知らずの抜歯)の年間ノルマが最低5本と聞き、衝撃的でした。

自分の世代でも学生実習で下顎水平埋伏智歯抜歯をすることはなく、卒後歯科医師免許を取得して研修医になってから年間1本のノルマでしたし、今の日本の歯科大学で学生の実習でそこまでやるところはほぼない、というよりそれ以前に最近はコンプラが厳しくて日本の歯科大学の学生はほとんど口腔内さわらせてもらえないと聞いているので、これは将来タイ人歯科医師の方が優れた技術を習得するのが早くなり、立場が逆転しそうだなと思いました。

その後タイへの移住やビザについて現地の税理士事務所の方から説明を聞き、研修は終了。

チュラロンコン大学

学生実習中

帰りの飛行機までの時間(23:50)にワットパークナム(寺院)、ラジャダムナンスタジアム(ムエタイ試合場)、ターミナル21(ショッピングモール)をめぐり空港へ。

駅に向かうGrabの運転手にも最初タイ語で話しかけられて、わかんないから駅に行ったら空港行って日本に帰るよって適当に英語で返したら「Are you foreign pepole?」だって(笑)
出ました、東南アジアで現地人と思われるあるある(笑)

ドライバーさんと記念写真。僕がタイ人っぽいのか、他の日本人の先生には全然話しかけないのにやたら構ってきてくれました(笑) ワットパークナム(寺院) ラジャダムナンスタジアム(ムエタイ試合場)

考察として、人間関係が良好でお互いに信頼関係があり、長期的な視野で大局観をもっている人が成功する、これは海外だけではなく日本でも、結局は成功の原理原則なのかなと思いました。
歯科診療については、他の海外の国と同じく、保険制度がない(手薄い、年間4000円程度の国の補助)ので、治療しても完治が見込めない歯は抜歯をすることが多く、日本は保険制度で安くできるのでとりあえず予後が悪そうでも歯を残してみる、とそれぞれに一長一短あると思います。

物価は総じて日本の2/3といわれていますが、海外出張恒例の、マックとスタバの価格調査についてですが、マックのテリヤキバーガーセット(現地名Samurai Buger)は199バーツ(1バーツ4円換算で約800円)、スタバのラテ(グランデ)は165バーツ(660円)と日本よりも高かったです。
タイのブランドの水は600mlで100円以下でした。

また、たまたま日本でライドシェアについてニュースでやっていましたが、海外に行くとよく感じるのが、移動手段がタクシーだとまずタクシー乗り場まで行くか、ホテル等で呼んでもらう必要があって、それからいちいち目的地を翻訳アプリ等を駆使して説明して、あってるかどうか地図アプリを見て着くまでずっと心配しなきゃいけなくて(特に同じ系列の似たような名前のホテルで降ろされがち)、料金もいくらかかるかわからないし、クレジットカードが使えるのか、ちゃんと最短経路で行ってるのか、ぼったくられるんじゃないか、とずっと心配しなきゃならないのが、GrabやUberならその全ての心配事から解放されるから、必須なんですよね。

日本では様々な事情があって(詳しくはよくわかりませんが)普及していませんが、いちいち電話して配車予約して、たまに予約がいっぱいで断られたり、面倒だなと思っていて、道とか車はきれいかだけどシステムは発展途上国の方が進んでいるなと感じました。日本頑張れ!

コンビニはセブンイレブンのみ。
なんと棚2列全部プロテイン!全タイ人が仕上がってしまう(笑)

電車に乗る時のプラスチックのコイン型切符

Mangotango

タイ名物(!?)のすごい電線