糖質の過剰摂取は歯肉にも影響…?

こんにちは。宇都宮市みろ歯科、歯科衛生士の高木です。
ここ数年、ダイエットの為に糖質制限やタンパク質を意識した食事の仕方をしている方が増えていますね!
私もなるべく糖質に偏らないように意識した食事を心がけているのですが、そのきっかけは低血糖発作でした。
食事の際、手軽に食べられるパンやおにぎり、カップ麺など、炭水化物(糖質)に偏った食事をすると決まって3時間後辺りに冷や汗や動悸、震えなどの症状が出るようになりました。
それが何なのか、不思議に思いネットで検索すると、糖質に偏った食事が原因ではないかという情報があり、病院で検査をするとやはりその通りだという事が分かりました。
反応性低血糖といって、食後急激に血糖値が上がり、ピークに達すると急激に下降に転じて低血糖になるそうです。
私はそうなりやすい体質なのかもしれません。なので特に仕事がある日の朝食と昼食の食事内容にはかなり気を使わないと仕事に差し支えてしまいます。
そんな矢先、糖質の摂り方が歯肉の血管にも悪影響だという記事を見つけ興味深く読んで簡単にまとめてみました。
○健康な歯周組織をつくるためには栄養も不可欠!
歯周組織を組成している主な成分はコラーゲンです。コラーゲンはタンパク質の一つに分類され、健康な歯周組織をつくる大切や栄養素だと考えられます。
また、タンパク質の代謝、吸収に必要な栄養素のひとつがビタミンB群です。
さらに歯周組織には沢山の血管が走行しているので、血液中のヘモグロビンの主成分でもある鉄も、健康な歯周組織をつくる大切な要素だと考えられます。
糖質を過剰に摂取するとビタミンB群の消費が多くなるといわれているため、歯周組織をつくるタンパク質の維持に影響が出ると考えられます。
糖尿病でない人にも起こる血糖値スパイク
食事前後の急激な血糖変動「血糖値スパイク」により全身の血管障害リスクが高まります。

○歯肉は血管が集まる組織
歯肉は末梢血管が集まっているため、ピンク色をしているといわれていますが、この末梢血管が健康であるためには、糖質過多にならないようにする必要があると考えられます。
例えば朝はパンとコーヒー、昼は天ぷらうどんといった炭水化物(糖質)の多い食事を摂ると、急激な血糖値の上昇によって血管を痛める血糖値スパイクが起きる可能性があるので、糖質の多い食事には注意が必要です。
これらを踏まえ、糖質とタンパク質に注目した食事の摂り方5つを紹介します。
①毎食最低2種類のタンパク質を多く含む食品の摂取
タンパク質は肉、血液、骨の材料になります。歯肉には血管が集まり、歯は骨に支えられているのでとても大切です。
②食べる順番は「野菜→肉・魚・豆→最後に糖質」を意識
血糖値の急上昇を抑え、血管を痛めないようにしましょう。
③糖質がメインの単品メニューを避ける
血糖値スパイクが起きやすいですし、タンパク質の栄養が足りません。
④糖質を含む食品を食べるのは一日5回以内
食べるたびに口の中が酸性に傾くので糖質を頻繁に食べるとむし歯になりやすいので例え少量でも回数に気をつけて。血糖値スパイクの予防の観点からは食回数が少ないのも良くないので5回以内が良いでしょう。
⑤無意識に摂っている糖質にも意識を。
佃煮やドライフルーツなどにも血糖値を上げる糖質が入っているので糖質量を意識してみて下さい。
おわりに、栄養素と歯周病やむし歯の関係についてはまだ根拠がかなり少ないのが実状ですが、歯科治療と食生活は大きな関係性があることが分かってきています。
口腔は身体の一部であることを意識すると、歯肉や歯への影響にも納得ですよね!
私も自分の低血糖予防のみならず、歯科との関係性についても意識してみようと思います。