こんにちは。宇都宮市みろ歯科、歯科衛生士の山根です。
厳しい暑さが続いていますが、いかがお過ごしでしょうか?まだまだ暑さが続きますので、こまめに水分補給をして熱中症に気をつけていきましょう!
さて、今回は6歳臼歯(ろくさいきゅうし)についてお話ししたいと思います。
6歳臼歯とは、6歳前後に生えてくる初めての”大人の歯”で、永久歯の中で一番大事な歯といっても過言ではありません。
6歳臼歯は①歯並び・噛み合わせ②食べる機能の2つの側面から見ても、とても重要です。
特に「食べる」という行為は、生きていくうえで不可欠なものであり、食べる機能は6歳臼歯しだいとも言われています。
その理由としては
①6歳臼歯は咬合力が最も大きいこと
②6歳臼歯が欠損すると、明らかに咀嚼効率が低下すること
の2つあります。
筋肉の働きの結果として上下顎の対合する歯の間に生ずる力が咬合力です。
6歳臼歯の最大咬合力は、健常な成人男性の平均値で約60㎏にも達します。
咀嚼効率とは、食品を同じ程度に粉砕するために必要な正常歯列者の平均咀嚼回数と、ある被験者が必要とした咀嚼回数の比率をパーセントで表したものです。
たとえば、咀嚼効率50%とは、正常者が10回噛んだときと同じ粉砕状態にするために20回必要としたということです。
6歳臼歯を1本欠損しただけでも、咀嚼効率は2/3以下に落ちるといわれています。
このように、6歳臼歯を健全に保つことは、「生涯を通じて食べられる」ことにつながっていきます。
では、どうしたら6歳臼歯を健全に保つことができるのでしょうか?
6歳臼歯は実は最もむし歯になりやすい歯なので、特にセルフケアがとても大切になってきます。
生えてくる前から保護者の方・お子さんに6歳臼歯の重要性、セルフケアのポイントを理解していただくことが必要です。
セルフケアのポイントは、
①毎日のホームケアでフッ化物を応用する
②6歳臼歯の生えている位置をきちんと確認する
③タフトブラシなどを使用し、しっかりと噛む面を磨く
④必ず仕上げ磨きをする
⑤食生活をチェックする(特に間食やジュースを飲む回数、量は歯の脱灰に大きく関わってきます)
大きく分けてこの5つがあります。
特に仕上げ磨きは、小学生の間は行なっていただくのが理想です。
歯と歯の間など、歯ブラシではなかなか磨けないところも、保護者の方がフロスなどを使っていただくとさらに良いです!
“歯の王様”とも呼ばれるほど重要な6歳臼歯…セルフケアをしっかりとしていただき、更に噛む面の溝を埋める処置(シーラント)などのプロフェッショナルケアも合わせて、しっかりと守っていきましょう!!