フッ化物の効果的な使い方

みなさん、こんにちは。宇都宮市みろ歯科、歯科衛生士の大須賀です。
コロナウイルスが流行りマスクやトイレットペーパーが手に入りにくくなっていたり、小中高に臨時休校の要請が出されたりと色々な所に影響が出ていますね。早く落ち着いてくれることを祈るばかりです。

さて、今日はフッ化物の効果的な使い方についてお話ししたいと思います。

むし歯予防=歯磨きというイメージがありますが、実は歯磨きで10000個の細菌を一個減らすことができても、2時間後には元に戻ってしまいます。この数字には私も驚きました。さらに、歯のくぼみや溝の表面に存在する多数の小さな穴に潜む細菌は歯ブラシだけでは落としきれません。そのためむし歯予防に効果が認められているフッ化物を上手に利用する事が大切です。

日本で行われているフッ化物応用には2種類あります。
①歯科医院で時々高濃度のフッ化物を塗布する方法
②自宅でフッ化物配合歯磨き剤を使ったりフッ化物洗口をしたりする方法

①の場合日常使用する歯磨剤などに含まれるフッ化物の約10倍の高濃度フッ化物を歯面に3〜4分間塗布する事で歯を強くします。
しかしこれは歯の表面に限られるうえ少しずつ消失しますので定期的に歯科医院を訪れて繰り返し塗布を受けましょう。

②の自宅でフッ素を取り入れる方法ですと、フッ化物配合歯磨き剤や洗口剤には低濃度のフッ化物が含まれていて、これが歯が溶けるのを抑える作用とむし歯になりかかったところの再石灰化を促進してくれます。しかし多くは唾液によって洗い流されてしまいます。
そのかわり口腔粘膜に残ったフッ化物が少しずつ放出されて、歯表面の脱灰抑制と再石灰化の促進を継続してくれるので、フッ化物洗口は1日1回、フッ化物配合歯磨きは1日に2回以上使用する事をおすすめします。

このように①と②の両方を取り入れる事でフッ化物の効果が増します。

次に正しい使い方についてです。
フッ化物配合歯磨きは適正に使用しないと予防効果が半減してしまいます。
患者様のお話を伺うと、少ない歯磨剤量で多数回うがいしてしまう方が多くいらっしゃいました。お口に残ったフッ化物をできるだけ長く留めやすくするにはこちらの表を目安に使用していただくとより効果が得られるので是非参考にしてみてください。

夕食後にフッ化物配合歯磨きで歯磨きをしても時間がたつと口に残ったフッ化物は減ってしまいます。そこで4歳からは、1日1回就寝前にフッ化物を追加する目的でフッ化物洗口を行うとよいでしょう。
そしたらすぐに寝てくださいね。寝ている間にむし歯になりかかった部分の再石灰化が期待できますよ。

みろ歯科でもフッ化物配合歯磨きやフッ化物洗口剤を販売していますので気になる方はスタッフまでお声掛け下さい。