子どもの口腔機能の健全な発達について

こんにちは。宇都宮市みろ歯科、歯科衛生士の大須賀です。

昨日はクリスマスでしたね!私には4歳の娘がいるのですが、朝、サンタさんからプレゼントが届いていてとても大喜びしていました!

みなさんもステキなクリスマスを過ごせましたか?

今日は特に子育て中のお母さまに知っておいていただきたい、子どもの口腔機能の健全な発達についてお話したいと思います。

人が食べ物を口にし、咀嚼、嚥下するには口腔機能が正しく成長発達していることが不可欠です。

まず正しい咀嚼の動きとは

①口の中に入った食物は頬と舌によって歯の両側から下の上に運ばれる

②上下の歯で食物をはさみ噛み、食物が頬側に落ちないように頬で壁をつくるため、食物が舌側に落ちる

③落ちてきた食物に舌が唾液をまぜる

④頬と舌が再び歯の上に食物を運ぶ

この一連の繰り返しです。

上下の歯がきちんと噛み合っていないお子さん多くみられるのが、上下の唇を閉じずにクチャクチャ噛むような噛み方です。

クチャクチャ噛むと前噛み、後方の歯列が悪くなり姿勢まで崩れてしまうのです。

次に飲み込む時です。

正しく飲み込むにはやや顎を引いて、上下の唇をしっかり閉じ、ゆっくり「ごっくん」と食物が喉に送り込まれることを意識しながら飲み込む事が必要です。

下顎が上を向き、口唇が半開き状態で飲み込む習慣がつくと、前歯に隙間のある歯列が完成してしまう事があります。

正しい咀嚼をするには正しい姿勢で食事をする事が重要です。

食事をする際は「20回以上噛む」「ゴックンとしっかり飲み込む」「お茶やジュースで飲み下さない」ということを指導してあげましょう。

次に発達段階に合わせた発達支援のポイントです。

まず乳歯が生えるまで(生後8ヶ月頃まで)

授乳はお子さんが将来食べるための「筋」のトレーニング期間です。授乳によって咬筋と側頭筋をはじめとする筋肉が鍛えられます。

この筋が鍛えられる事により、離乳したあと咀嚼・嚥下機能を十分に発揮できるようになるのでこの時期に鍛えておきましょう。

 

次に乳歯が萌出してから6歳臼歯が萌出するまで(生後6ヶ月〜6歳)

乳歯列の噛み合わせが悪くならないよう、口腔習癖の注意が必要です。

代表例は指しゃぶりです。指しゃぶりをすることによって上下の歯の間につねに指が入っている状態が続くと、その分スペースが空き、上下の歯が噛み合わない歯列不正になってしまいます。

軽度であれば指しゃぶりをやめることにより、口唇と舌によって正しい位置に自然矯正される可能性があるので様子をみましょう。

 

永久歯が萌出し終わるまで(612歳)

小学校の6年間は口腔習癖の悪化・増加の要注意期間です。

小学校で急増するのが頬杖です。

この時期歯と歯の間には乳歯が抜けたスペースがあり、顎が不安定になっているため頬杖をすると外力によって簡単に顎の形が変わってしまいます。

その結果永久歯が入るスペースがなくなりガタガタの永久歯列が出来上がってしまいます。

授業中に頬杖をつく癖がある子がいた場合本人は自覚がないため周囲が注意しなければ長時間頬杖をしたままでいるでしょう。

保護者だけでなく、先生方にも指導していただく必要があります。

「正しい姿勢、正しく噛む、正しく飲み込む」という習慣を子どもの頃からしっかり身につけておくと大人になってからも口腔機能が長く守られ、全身のゆがみが改善されたり、内臓への悪影響防止、腰痛防止にもつながります。正しい食べ方を生涯続けられるようにしたいですね。