専門的口腔ケア

こんにちは。

そして、はじめまして。
宇都宮市みろ歯科 歯科衛生士の清野(せいの)です。
私は今年の4月に埼玉県からこの宇都宮市に引っ越してきました。
これからどうぞよろしくお願いします。
宇都宮といえばやっぱり餃子!ですよね。
こちらに来てから餃子を食べることが格段に増えました。
お店へ食べに行ったり、専門店の冷凍餃子を買ってきて自宅で焼いたり自分で作ることも以前より増えたような気がします。
餃子のことを書いていたら焼きたて餃子とビールが飲みたくなってきました(笑)
オススメのお店がありましたら是非教えて下さい☆
さて、今回初めてのブログ。
どんなテーマにしようか…?
とずっと考えていたのですが、私にとって馴染み深い分野にしようとこの内容にしました。
私は引っ越し前は療養型病院や老人福祉施設へ往診し、専門的口腔ケアに携わってきました。
『専門的口腔ケア』…
普段あまり聞き慣れない言葉かもしれません。
では、『誤嚥性(ごえんせい)肺炎』という言葉は耳にしたことはありますか?
病院・介護職の方、身近にご高齢の方がいらっしゃる方は一度は聞いたことがあると思います。
専門的口腔ケアと誤嚥性肺炎に一体どのような繋がりがあるのでしょうか。
わが国は世界に類をみない超高齢化社会を迎え2016年には肺炎が死亡原因の第3位となっています。
そのうち、70歳以上の高齢者の肺炎のうち、80.1%が食物や唾液などが誤って気管および肺に入り込んでしまうことが原因の誤嚥性肺炎と報告されています。
誤嚥性肺炎と口腔は密接に関係しているため、口腔管理が全身疾患の予防につながると考えられています。
要介護高齢者のプラーク(歯垢)からは肺炎気炎菌が高い確率で検出されており、リザーバー(温床)となっている可能性が強く示唆されています。
つまり、誤嚥性肺炎の予防には、口腔ケアの実施による口腔衛生状態の改善が極めて重要であると考えられます。
また、口腔ケアを行うことは細菌の誤嚥や低栄養を防ぎ、誤嚥性肺炎や他の疾病の予防や治療に貢献し、合併症なく早期退院に繋がると期待されといます。
一方で、患者さんの全身状態・口腔状態は様々です。
咳反射・嚥下機能が低下している(例・うがいをするとむせる)患者さんに通常の水を使用して口腔内を洗浄する口腔ケアを施すことは誤嚥の危険をともないます。
そのような方には流動性の低い口腔ケア用ジェルで軟らかくさせた汚れを歯ブラシや吸引器具で吸い取ったり、口腔乾燥が強い方には湿潤剤とスポンジブラシを用いたりします。
座位がとれない患者さんにはベッド上にてファウラー位(45~60°挙上)で呼吸状態の安定をはかり患者さんにとって負担の少ない姿勢かつ、術者が口腔ケアを行いやすい体位でより安全にケアを施行できます。
口腔内を診査したうえで各個人に適した治療計画を作成して行う口腔ケア(いわゆるオーダーメイド)が
『専門的口腔ケア』
です。
高齢者の日常生活における楽しみの第一位は『食事』であることの報告もあり、おいしく、楽しく、そして安全な食生活の営みは誰にも共通した願望です。
それには歯科疾患の予防や口腔機能の維持が不可欠です。
みろ歯科では通院が困難な患者さんにはご自宅までお伺いし、治療や専門的口腔ケアを行う訪問診療もしております。
ご家族やお知り合いでお困りの方がいらっしゃいましたら是非一度ご相談下さい。