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子どもの指しゃぶりについて

子どもの指しゃぶりについて詳しく解説します

指しゃぶりをすることによって口腔内に与える影響はいくつかあります。

指しゃぶりは生後2ヶ月ごろから手や指をしゃぶる行動が見られますが、2歳以降、減少傾向へ向かう調査結果が出ています。しかし、大きくなっても習慣化された強い指しゃぶりが続く場合、歯列・咬合への影響が懸念されます。それにともない、舌癖、口呼吸、構音障害などの口腔機能不全も起こりやすくなります。

指しゃぶりをする全ての子どもに口腔内への影響が出るわけではありませんが、長期間続くほどその影響は大きくなります。

具体的な指しゃぶりの影響

①歯列・咬合への影響

指しゃぶりが歯列や咬合にかかわる要因としては

・指しゃぶりの仕方

・頻度

・どのくらいの時間吸っているか

・吸う強さ

・継続して吸っている期間

などがあげられ、影響の出方は異なります。

様々な要因が原因となり、開咬(臼歯部は噛んでいるのに前歯部が上下で接触しない状態)や、反対咬合(口を閉じた時に下の前歯が上の前歯よりも前に出ている状態)になってしまいます。

②口腔への二次的な影響

歯列・咬合といった形態的変化だけでなく、口腔機能の異常にも繋がってきます。

たとえば、開咬になると上下の前歯の間に隙間ができるので、唾液や飲み物、食べ物がその隙間から漏れ出ることを防ぐために舌を押し出しながら塞ぐ動きが生じます。これを異常嚥下癖といいます。毎回この動作が行われたら隙間が更に広がってしまいます。

他にも構音障害を起こして舌足らずな発音になってしまったり、偏咀嚼になってしまい顎関節症の原因になってしまう事もあります。

③口元と側貌への影響

指しゃぶりをしている時に緊張している口腔周囲筋は、吸っていない時に緊張がゆるみ、ぽかんと口唇が開いたままの状態になります。となると、必然的に口呼吸になってしまいますので、風邪を引きやすくなるだけでなく、口腔内が乾燥し口臭の原因にもなります。

④皮膚への影響

指しゃぶりによって指の吸いダコ、指の‘’ふやけ‘’ができたりします。また、口呼吸が習慣化する事で口唇乾燥が起きます。

指しゃぶりへの対応

1歳までは成長・発達において意義のある行動ですので、無理にやめさせる必要はありません。3歳を過ぎると、社会性が発達することで恥ずかしいという気持ちからやめる子どもが増えてきます。それでもまだ続けている子どもの場合、その子なりの意味や理由がある場合が多いので頭ごなしに否定するのはよくありません。

ただ、低年齢でも影響が大きく出ていたり、4歳頃になっても指しゃぶりがある場合は指導が必要となります。その理由を聞き出したりして寄り添うことが必要になってきます。

子どもの指しゃぶりについてのまとめ

指しゃぶりが原因で口腔内に様々な影響を与えます。

子どもの様子や時期を見ながら指しゃぶりをやめられるようにアプローチをしていく事が大切です。やめなければいけない理由を説明したり、「ゆびたこ」という絵本を読んだり、あるいはお母さんが手を握ってあげたりする事も方法の一つです。

このブログを読んでくださったお母さん、お父さん達に、小さい時にだけしか見られない可愛い姿だけではない事を知っていただけたら嬉しいです。

現にお子さんが指しゃぶりをしていて、口腔内の状態が気になるという方はお気軽にご相談ください。

栃木県宇都宮市 医療法人社団美歯会 みろ歯科宇都宮歯科診療所
歯科助手 小堀紗樺

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