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お口の健康ガイド

スポーツドリンクに要注意

1歳で生えている歯全てが虫歯になってしまったAちゃん

OS-1 1歳になったばかりのAちゃんは、風邪を引いて病院に行きました。病院では脱水症状を防ぐためにスポーツドリンクをすすめられ、それ以来お母さんはスポーツドリンクを体にいいものだと思って、水代わりに飲ませていました。1ヶ月ほどたったある日、お母さんはAちゃんの歯全てが以前よりも白くなっていることに気付きました。全ての歯が虫歯になっていたのです。

風邪をひいて体温が高くなると、普段よりも余分に汗が出て、水分と塩分が失われます。おう吐や下痢を伴えば、さらに水分と塩分は失われます。その結果、のどが渇く、頭痛、めまい、吐き気、体温上昇などの脱水症状が表れます。脱水症状になれば、風邪で弱った体は、さらに弱ってしまいます。

風邪を引いた時の水分補給に一番のおすすめは「経口補水液」です。実は多くのスポーツドリンクは、糖濃度が高すぎるため、水分補給としての効果は落ちます。スポーツドリンクは、ジュース並みに砂糖がたくさん入っているものが多いのです。

経口補水液は塩分(ナトリウム)と糖分を一定の割合で含む水溶液です。経口補水液による水分補給は、お茶や白湯と比べて、体に吸収されやすく、そして一定時間水分が体内に保持されるという特徴があります。
経口補水液は病院で受ける点滴と同じような成分で、点滴よりも効果があるとも言われています。調剤薬局などで購入することができます(500mlで200円ほどです)。

スポーツドリンクは糖分が多いため、使用方法を誤ると、水分補給どころか虫歯をどんどんつくってしまいます。Aちゃんは、水代わりにスポーツドリンクを飲んでいたために、虫歯がたくさんできてしまったのです。

経口補水液とスポーツドリンクの成分
  ナトリウム※2 カリウム※2 糖分※3
WHO※1の推奨する経口補水液 60~90 20 20
OS-1(経口補水液、大塚製薬)※4 50 20 25
ポカリスエット(スポーツドリンク、大塚製薬) 21 5 58~66

前歯10本が虫歯になってしまった高校生のB君

スポーツドリンク高校のサッカー部で、部活動が終わるたびにスポーツドリンクを飲んでいたB君。来院されたときには、既に前歯が10本虫歯になっていました。スポーツドリンクが原因の虫歯です。B君にスポーツドリンクの話をすると、「うちの部活きついっすよ!飲まないとやってられなかたっすよ~」とのことでした。
本当にスポーツドリンクが必要だったのでしょうか?

スポーツドリンクには砂糖がたくさん入っています。これを常時飲んでいたら、当然虫歯になってしまいます。スポーツドリンクが本当に必要なのは、夏場の激しい運動などで脱水症状を起こしそうなときです。通常の運動では、スポーツドリンクは必要ありません。お風呂上りや寝る前も同じです。水で十分です。

食品に含まれる砂糖の量(飲料は350ml、ショートケーキは一つ、チョコレートは1枚)
  ポカリ
スエット
アクエリアス コカコーラ ショート
ケーキ
チョコレート
砂糖の量 23g 21g 38g 25-35g 15-20g

補給水の糖濃度と水分吸収率もし、激しい運動の後に水分補給としてスポーツドリンクを飲むときは、糖濃度は低め(5%以下、5g/100ml以下)、ナトリウム濃度は高め(40~80mg/100ml程度)のものが理想です。

右のグラフのように、糖濃度が高いと水分の吸収が遅くなります。右のグラフでは、糖濃度が最も低い2.5%(2.5g/100ml)が一番吸収が早くなっています。

スポーツドリンクは、ポカリスエット(糖濃度6.5%)、アクエリアス(同6%)など、味をよくするために、糖濃度の高すぎるものが多いので注意してください。味は悪くなりますが、水で薄めて飲むのも一つの方法です。

激しい運動をすると、汗によって塩分(ナトリウム)も失われます。ナトリウムのある程度入ったスポーツドリンクを選ぶようにしましょう。

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