お口の健康ガイド

歯の銀行

健康な歯であっても、その歯が親知らずであったり矯正治療の妨げになり、歯を抜いてしまうことがあります。そして、抜いた歯は医療廃棄処分されていました。

歯の銀行は、2004年に広島大学で開発されました。親知らずや矯正治療でやむなく抜いた歯を保存し、将来、虫歯や歯周病などで歯を失った時にその歯を再び自分の口の中に戻し、歯として機能させる方法です。2007年6月までにで1200本の歯が預けられ、30本以上の歯が再び口の中に戻されています。

歯の銀行(ティースバンク)のしくみ

(1)ご相談(初診時)
お口の中を診させていただきます。ご説明後、歯を預けるのを希望されるようでしたら、血液検査をおこないます。
※ご相談だけでも構いません。お気軽にお問い合わせください。
※血液疾患(HIV、B型肝炎等)、重度の全身疾患をお持ちの方などは、適応になりません。
※血液検査は、内科などの病医院でおこないます。

(2)抜歯
当クリニックにて、親知らずや矯正治療の妨げとなる歯を抜きます。

(3)輸送
歯を特殊な容器に入れて、広島大学病院に輸送します。
※当クリニックは広島大学病院の提携歯科医院です。

(4)保存
広島大学病院にて歯を凍結保存します。

(5)将来
虫歯や歯周病などで歯を失った時に、当クリニックや広島大学などで保存したある歯を口の中に戻します。

歯の銀行に預けることのできる歯

原則として、親知らずと小臼歯が歯の銀行に預けることができます。預けられるのは1人最大8本までとなっております。

歯の銀行に預けることのできない歯

・大きな虫歯や歯の根の先に病気のある歯。

・割れてしまっている歯。

・歯周病にかかっている歯。

・乳歯。

治療費

(1)歯の銀行に預けるまで
血液検査、歯の抜歯、20年間の保存費用、歯の輸送費用など15万円ほどかかります。さらに20年間延長して(計40年間)歯を預ける場合は、別途4万円の費用がかかります。

(2)歯の銀行から自分の口の中に戻すまで
検査、歯の輸送費用、歯の再植処置など、17万円ほどの費用がかかります。

※詳しくはご来院の際にお問い合わせください。