お口の健康ガイド

世界が認めるフッ素

フッ素の安全性については、WHO(世界保健機関、国連の一機関)、FDI(世界の歯科医師会)、厚生労働省(日本)、日本歯科医師会、日本歯科医学会、アメリカ国立衛生研究所、イギリス保健省…などなど、挙げればきりがないほどの機関が、よほど過剰にフッ素を利用しない限り問題ないとして、フッ素の利用を推奨しています。

海外では日本よりもフッ素の利用が盛んです!

日本で利用できるフッ素は、歯科医院でのフッ素塗布、フッ素入り歯磨き粉、フッ素入りスプレー、フッ素のぶくぶくうがい(フッ素洗口)だけですが、海外では日本以上にフッ素の利用が盛んです。 フッ素塗布やフッ素入り歯磨き粉はもちろんのこと、水道水、食塩、粉ミルク、ガムなどにフッ素を入れたり、フッ素の錠剤を毎日飲んだりしているのです。日本よりも、ずっとずっとフッ素を利用しているのです!

フッ素の利用が遅れている日本の現状は‥

フッ素の利用が遅れていて、定期検診(定期的な歯科医院での予防処置)の普及も遅れている日本は、先進国の中では最も虫歯が多く、最も歯を失うスピードが速い国の一つとなっています。

フッ素を利用すると中毒をおこすとか、歯の色が白くなると聞いたのですが

風邪薬を大量に服用したりビタミン剤を大量に飲むと中毒をおこすように、フッ素を大量に利用すると中毒をおこします。また、歯の色が白くなることもありますが、よほどフッ素を利用しないとおきません。フッ素の利用が遅れている日本ではおきません。

日本でもフッ素を利用する人は増えています!

フッ素の利用が遅れている日本ですが、フッ素を利用している人は着実に増えています。歯科医院でフッ素塗布をおこなうお子さんは着実に増えていますし、1985年には僅か10%だったフッ素入り歯磨き粉のシェアは現在では90%以上にもなりました。
また、フッ素のぶくぶくうがい(フッ素洗口)は全国の小学校、幼稚園、保育園などで実施されているほか、家庭でおこなうお子さんも増えています。
フッ素のぶくぶくうがいが最も盛んなのは新潟県です。約60%の小学校での小学校で実施され、フッ素のぶくぶくうがいを実施している小学校の児童は、実施していない小学校の児童に比べて虫歯が半分に減っています。

フッ素のぶくぶくうがい(フッ素洗口)を実施している施設(小学校、幼稚園、保育園など)とその人数※2004年現在
  1位 2位 3位 4位 5位
都県名 新潟県 愛知県 静岡県 佐賀県 富山県
人数(万人) 8.1 4.1 3.0 2.4 1.9
施設数 767 311 322 306 149

今から約60年前、1945年にアメリカでは水道水にフッ素を入れはじめました。その後、他の国の人に比べてアメリカ人の骨折や癌の発生頻度は増したでしょうか?決してそのようなことはおきていません。 むしろ水道水にフッ素を入れるなどした結果、アメリカ人の虫歯は減少しました。フッ素の利用によって、虫歯は減少したのです。これは、フッ素を積極的に利用した国の人全てにいえることです。 フッ素の利用は、お子様の虫歯を減らすためにはとても有効な方法です。ぜひ、フッ素をご利用ください。

参考資料
フッ化物ではじめるむし歯予防(日本口腔衛生学会、医歯薬出版)
歯科衛生士のためのフッ化物応用のすべて(荒川浩久ら、医歯薬出版) これ一冊でわかるフッ化物の臨床応用(可児瑞夫ら、クインテッセンス出版)
NPO法人日本むし歯予防フッ素推進会議のホームページ 日本ヘルスケア歯科研究会のホームページ
American Dental Association.Fluoridations Facts.Chicago:ADA 2005
など